日本国内では7年ぶりとなる新型シビック、2017年夏に発売予定。 日本国内で販売されるのはハッチバックとセダン、スポーツモデルのタイプRの3モデルで、ハッチバックはイギリスの工場で生産し日本へ輸入され、セダンは埼玉県の工場で生産されます。

Honda Civic 2017 hatchback review | Mat Watson Reviews


この車はホンダの新型シビック、今回のビデオではまずこの車のいい所を先に紹介しようと思う。悪いところは後でだ。 ここイギリスでは主に中高年が好むホンダだが新型シビックは若い頃の情熱を思い出させてくれるはずだ。 この新型はより低く、より長く、より広く、重心も低く、なんと乗り味も52%も固くなっている。 腰痛持ちの中高年の方々も喜んでいることだろう。



冗談はさておき、それによってハンドリングが向上している。これは日常生活で使われることを想定している車だがコーナーの多い道を走るのがとても楽しい。すこし激しめに運転するとESP(横滑り防止装置)が効いているのがよく分かるし、新しく採用されたサスペンションのおかげもあって思い通りの動きをしてくれる。 もっとも私の隣に座っているカメラマンは楽しんでいなさそうだが。

このサスペンションはマルチリンク式サスペンションと呼ばれるものでサスペンションの性能を最大限に生かすことができるものだ。 一般的なサスペンションは左右が1本の軸で繋がっていて連動して動くようになっている、 シンプルな構造で価格もスペースも抑えられるがコーナーを曲がる時に片方のタイヤが落ち込んだ際に 反対側もその影響を受けて接地性が低くなってしまう。

一方マルチリンク式サスペンションでは複雑で価格もスペースも増加するが4輪が独立して動き 操作性も安定性もより優れたものになり、乗り心地も良くなるのだ。 この新型シビックは道路の凸凹をうまく吸収してくれている。 路面のいい状態の道ならまるで赤ん坊のお尻の上を走っているかのように滑らかだ。



また車内に響く風きり音やロードノイズも抑えられていて今までのシビックとは大違いだ。 それでいてホンダらしさは残っていて、例えばシフトレバーは相変わらずストロークが短く小気味良く切り替わりギアを変えることが楽しい。 ブレーキペダルもクラッチペダルも使っていて気持ちよさを感じる。

そしてなんといってもステアリングだ、今までのシビックよりもキレが良い。 また可変ギア比式のステアリングを使用していて、これは走行速度に応じてステアリングホイールの回転角度と前輪の回転角度の比率を変化させる、低速のときほど少ないハンドル操作で前輪を動かし、高速のときほどハンドル操作による車輪の動きを少なくし安定した操縦ができるようになる。 今私が走っているこの山道でも街中でも、ハンドルをクルクルと回さずに済むからとても楽だ。

とても鋭く反応もいいステアリングだが少しフィードバックが感じられないと思う人がいるかもしれない、 まぁほとんどの人は気にしないだろう。



ではほとんどの人が気にする車内はどうか? 例えばインフォテイメントスクリーンはホンダの最新のもので反応も良く、操作もシンプルで使い易いし メニュー間の移動も解り易い。 ドライバーの前にあるインパネはデジタルスクリーン化され、 ここでもインフォテイメントの操作がハンドルに付いたボタンを通して可能だ。 スマートフォンとの連携も優れていて「iOS CarPlay」と「Android Auto」が使用可能でGoogleマップをナビに使うことがどのグレードでもできる。



ダッシュボードは柔らかい素材が多用され、どこを見てもホンダらしいしっかりとした作りになっている。 座席は先代より35ミリほど位置が低くなっていて運転席に座るととてもスポーティーな雰囲気を感じる。 実用性も優れていて収納がそこら中にありドアポケットも大きい。全体的に見てとてもモダンになっている。

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搭載されるエンジンは新型で、ガソリンが130馬力の1.0L直列3気筒VTECターボと182馬力の1.5L直列4気筒VTECターボの2つ、 ディーゼルが120馬力の1.6L直列4気筒・i-DTECとなっている。 今回試乗しているのはガソリン1.0Lターボの方でほとんどの人はこちらを選択するだろう。 燃費も公式発表で58mpg(20.5km/l)と悪くない数字だ。

ダウンサイジングされているおかげでパワーのわりに燃費はいいがデメリットもある。 エンジンをふかすと少し振動があるし荒々しい。 0-100km/hは10.8秒で後に追加されるディーゼル1.6Lと同じだ。 この数字に不満を持つ人も今年後半にはTypeRが発売される予定で、そちらは340馬力もあるので安心して欲しい。



トランクも実用的なのだがまずこのリヤパーセルシェルフ(後部座席上部背後の仕切り棚) に触れないわけにはいかない。 再発明したといっていいだろう、簡単に取り外しもできるし お腹の膨らみが気になるなら簡易コルセットとしても使えそうだ。



トランクの大きさは同じクラスの競合車と比べてかなり大きい方だ。 床下にも十分な大きさの収納があるし後部座席を倒せばさらに多くの荷物を詰める。 倒した後に傾斜ができてしまうのが残念だ。



そして残念なところはそこだけではない。ここからがこの車の悪いところだ。 ホンダによると先代よりも後部座席は広く快適になっているとのことだ、 確かに運転席と膝の間には十分すぎるほどのスペースがある。 その広さに安心して座席にもたれようとすると...



車後方がカーブを描いているせいで天井に頭が当たる。 せっかくの広い後部座席だが背の高い人はだらしない格好で座らせられることになる、これには失望した。



そして失望したといえば、今までホンダはマジックシートの素晴らしさを謳ってきたがこの新型シビックにはそれがない。 シートのクッションもあまりいい素材を使っているとは言えず、車の内装は全体的に黒ばかりで暗い。



視界にも問題がある。ホンダはAピラーを細くしたと言っているが下のほうにそれなりの大きさの死角ができる。 横方向は視界がいいが後方、リアスポイラーとワイパーのせいでここにも死角ができてしまう。



そしてこの車のエクステリア・デザインだ。 とても目を引くデザインだが...悪い方にと思うのは私だけだろうか? やたらと角ばっているし黒いプラスチックの装飾もあまりにも凝りすぎている。 このシビックは日本で日本人によってデザインされているがアメリカ市場をとても意識し、アメリカ人好みのデザインにされている。 正直に言おう、アメリカ車でデザインが良かったのは1960年代が最後だ。 もちろん美醜の判断は人それぞれ、私の個人的意見だから聞き流してもらってかまわない。



行き過ぎた黒いプラスチックもこの青のカラーリングとならどうだろう? こちらはオートマ、CVTギアボックスを採用している。

ホンダ・ヴェゼルなどで使われていた古いCVTは アクセルを踏み込むと大きな音が出るがそれに見合ったパフォーマンスが出ない残念なものだった。 この新しいCVTはどうかというと... アクセルを踏み込めば普通のオートマのように回転数が上がっていくが反応はあまり良くない。 この車の競合車の中にはデュアルクラッチを使用している車もあり、そちらと比較すると劣っているように感じてしまう。



だからそんなオートマは選ばずに安くて楽しいマニュアルを選ぶのがベストだ。 競合車と比べると少し価格が高いが標準装備が充実していて欲しいと思う機能が揃っている。 追突軽減ブレーキ、車線を検知しはみ出さないように支援する路外逸脱抑制機能などの安全装備などは他の車でも標準で装備されていたりするが このシビックにはさらにアダプティブ・クルーズ・コントロールまで付いてくる。 このクラスで標準装備されている車はあまり見られない。

実用性があり、様々な最新技術が使われ、そしてなにより運転が楽しい。 この新型シビック・ハッチバックは多くの人の心をつかむことになるだろう。

良い点
  • 後部座席の足を置くスペースが広い
  • トランクが大きい
  • ハイテクな新しいエンジン
悪い点
  • 微妙なデザイン
  • 天井が低い
  • ディーゼルが買えるのは発売してしばらく経ってから

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