ホンダ 新型シビック タイプ R 2017年モデルのレビュー

2017 Honda Civic Type R Review by AutoGuide.com

自動車愛好家の諸君はこの北米初上陸となるシビック タイプRを首を長くして待ち望んでいたいたことだろう。だがそんなやきもきさせた時間はもう終わりだ、今ここに我々が渇望した新型タイプRがあるのだ。さっそくその詳細を見ていこう。




新型シビック タイプRのパワートレイン


新型タイプRのエンジンは最高出力306馬力、最大トルク400N・mを生む2.0L VTEC TURBOエンジン、この車が前輪駆動であることを踏まえると十分すぎるパワーだ。これだけのパワーが前輪のみに送られると聞いて私はトルクステアが生じてしまう事を覚悟したがそれはまったくの杞憂だった。

リミテッドスリップデフが標準で搭載されている事がその理由の一つだが、驚くほど加速が滑らかであることが大きいだろう。エンジン回転数がどこまで上昇しても気持ちよくスムーズに加速する。この車は低回転から大きなトルクを出せるターボを搭載しており、回転数が上がるとVTECが本領を発揮する。それによってレッドラインまで滑らかに加速する事を実現しているのだ。



トランスミッションは6速マニュアル、私はホンダの特徴的な軽めのクラッチとシフトレバーはギアがかみ合う感触が、フィードバックが伝わってこないので好きではないのだがこの新型タイプRのそれは例外だ。 ギアを切り替えるたびに気持ちの良いしっかりとした感触が伝わり、クラッチペダルは僅かに抵抗する力をみせギアを変えるべきタイミングを、最適のスイート・スポットに達した事を足から感じ取れる。実に見事に調整されたギアボックスだ。

またレブマッチングコントロールを搭載しているのでヒールアンドトゥが苦手な人も機械に任せることで変速時のペダル操作が不要となる。もちろん自分で操作したい人はその機能をオフにする事が可能だ。

新型シビック タイプRのコーナリング性能


足回りも様々な新しいパーツが搭載されており、センターコンソールにあるスイッチでサスペンションを調整するアダプティブダンパーシステム、コーナリング性能を高めるデュアルアクシス・ストラット・フロントサスペンションという機構がフロントに、前輪には4ピストン、後輪には2ピストンのキャリパーを搭載した大型のBrembo製ディスクブレーキが新たに追加された。



コーナリングパフォーマンスに関してだが運転する前はアンダーステアが生じるのではと思っていたのだがコーナーを激しく攻めてもまったくそんなことはなかった。どれだけ激しく曲がろうとも膨らむ事は無く、コンチネンタル製ContiSportContactタイヤのおかげもあってしっかりと路面を掴みグリップ力の高さを実感できる。

コーナーを出る時の車速は凄まじく、コーナーが続く場合次のターンに反応する時間がほとんど無いほどだ。この車を走らせているカナダのモントリオール郊外にあるサーキットは角度のきついコーナーがいくつもあるが、どの様なコーナーであっても、ストレートであっても信じられないようなパフォーマンスを発揮する。

新型シビック タイプRのドライビングモード


アダプティブダンパーシステムに関してだが新型シビック Siにはスポーツモードとノーマルモードの2つだけだったがこの新型シビック タイプRにはコンフォートモード、スポーツモード、+Rモードの3つのドライビングモードが存在する。

コンフォートモードは名前の通り柔らかくとても快適で、明らかにこのサーキットのような場所で使うモードではない。この場所に相応しいのはスポーツモード、あるいは+Rモードだ。スポーツモードが標準であり車に乗り込むとこのモードに設定される。普段はこのスポーツモードを使うことになるだろう。

+Rモードはスロットルレスポンス、アダプティブダンパー、ステアリングの重さなどこの車の能力を最大限に引き出せるよう最適化する。今回のようにサーキットを走るためのものであり、この車の真価はここでこそ発揮される。

新型シビック タイプRのデザイン/価格


誰も振り向くようなような車に乗っていると行く先々で人々が足を止め、凝視し、ドライバーに声をかけその車について話したがるということが時折起こるが、この新型タイプRも例外ではない。我々がこの車を試乗しサーキット外を走った際、どこへ行っても人が集まりこの車について知りたがった。

ただ個人的にはこの新型タイプRのデザインは全体的にやり過ぎであり、アグレッシブ過ぎると思うしそう感じる人も少なくないだろう。だがそのデザインには全て意味があり、ボンネットのダクトから巨大なリアスポイラーに至るまでパフォーマンスを向上させることに役立っていると理解している。



インテリアも同様だがエクステリアほど主張は強くない。シビック タイプRらしい赤いスポーツシートはどのエクステリアカラーを選んでも標準で付いてくる。

選択可能なグレードはTouring のみだがフルオートエアコンやクルーズコントロールなど欲しい機能は一通り揃っており、リミテッドスリップデフや高性能タイヤなどが装備されていながら価格は$34,775(約385万円)と競合する他社の車よりも何千ドルも安いのはとても魅力的だ。

新型シビック タイプRの評価

シビック タイプRが初めて発売されてから20年近く、 ホンダファン達が待ち焦がれた車がここ北米についにやって来た訳だが待った甲斐があったか? 答えは間違いなくYESだ。スタイリングは好みではないがそのパフォーマンスは圧倒的だ。 スタート価格が$35,000以下ということもあり 欲しいと思ったのなら購入を迷う必要は無い。

補足: 米国価格は$34,775(約385万円)、英国価格は£30,995(約439万円)
EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)の発表によるとシビック タイプRの燃費は街中で22mpg(9.35km/L)、高速道路で28mpg(11.9km/L)、平均で25mpg(10.6km/L)

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海外の反応

Youtubeのコメント欄より: ソース

HondaPro Jason アメリカ初上陸となるシビック タイプRがパフォーマンスだけでなく価格においても魅力的であることがとても嬉しい。

David Paolo Mag-asin ようやくホンダが我々の願いを聞き入れてくれたな。グッジョブ。

Sergio Marron タイプRを20年間待ち続けたけどもう40歳になっちゃったよ。今は他の車に目が行っちゃうな。

Kyle Cooper CVTがない事ことに神に感謝。

josh6499 日産ジュークレベルの醜さだ。

Google it そこまで不細工じゃないよ、実際 新型シビックは物凄く売れているし誰もが嫌っているわけじゃない。

dman2159 シビックは嫌い。でもこれだけハンドリング性能が高くパワーがあるってなると嫌いになれなくなるな。リアのデザインだけは好きになれないけど他は凄く良い車だと思う。

coffeeblak86 白のカラーリングで注文する事に決めた。だってガンダムに見えるから!

N1GHT5 シビック史上最悪のルックス。

Blake Swan プリウスがマシに思えてくる。現行の市販車の中で最も醜い。

Lara Gillie 横から見たときのルックスがとても好き。ええ、そうです、私もホンダも皆がやり過ぎと言うこのデザインが好きなんですよ! どのカラーリングでも素敵だ。

GFJDean35 ケツは嫌い。でもこの車を物凄く欲しくなってる。

Collin Albershardt あと$2000払えばより優れたフォーカスSTが買えるじゃん。

Daniel Adade このタイプRと競合するであろうWRX STI、フォード・フォーカスST、フォルクスワーゲン・ゴルフRは皆4WDだ。この車にどれだけ馬力があろうが競争力で劣る。

Maurizio Riccio タイプRはニュルブルクリンクのラップタイムでそれらの車より速いと証明されたがな。

LSV この価格ならWRXかSTIにしちゃうなぁ。

ssjkev16 素晴らしい車だよ! いずれこのタイプRが街中で見れるようになる、それが待ちきれない。

Big T 0-100km/h加速はどのくらいなのかな?

Chris Mejia 5.7秒だってさ。

JUMP23MΔN かっこいい気がする、でもかっこ悪い気もする。なんか混乱してきたよ...

Nick S デザインがもうちょっと落ち着いた感じだったらなぁ... 他が素晴らしいだけに残念だ。

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