米保守メディアPragerUの動画より

日本に原爆を落としたのは間違いだったのか?

Was it Wrong to Drop the Atom Bomb on Japan? by PragerU
PragerU(Prager University)は米国の非営利の保守的なデジタルメディア。米国の政治的に保守主義的な全国ネットラジオ番組のパーソナリティ、コラムニスト、作家であるデニス・プラガー(Dennis Prager)とそのラジオ番組のプロデューサー、脚本家であるアレン・エストリン(Allen Estrin)によって2011 年に設立される。さまざまな問題について保守的な見解から語る。この動画はノートルダム大学(米国インディアナ州)歴史学教授で教父でもあるWilson MiscambleがPragerUのYoutubeチャンネルに出演したものです。


なぜ日本への原爆投下は正しかったのか?
ハリー・S・トルーマン大統領による日本の広島と長崎に対する原子爆弾の使用の決断、これは米国の歴史において最も論争の的になった決断の1つだ。年が経つにつれてその論争は激しさを増していくばかりだ。アメリカと海外の人々はトルーマン大統領とアメリカ両方に対しその決断をしたことを非難している、しかもその数は年々増えている。

しかしこのような批判はトルーマンが直面していた状況と彼の決断の根拠となった事実、その両方に関し限られた歴史的知識しか持たないために生じてくるのだ

このような欠陥のある分析は、米国の政治学者ガー・アルペロビッツが唱えた「原爆外交」に代表される、いくつかの非常に嘆かわしい学問的論争の歴史によって助長されてきた。これらの歴史家はトルーマンがすでに冷戦時代が始まりつつあったソビエト連邦を脅かすために、日本が降伏寸前と知っていながらその地に2つの原子爆弾を投下した、とみっともなく非難した。

そのもっともらしい、だが実際は底の浅い解釈は完全に否定されなければならない。

広島・長崎への原爆投下の決定において米国政府内で重視されたのは、戦争終結を早め、日本本土上陸の実施で生じうる米軍将兵の犠牲を回避できるという点ではなく、原爆の破壊力を実際に示し、将来的なライバルとなりうるソヴィエト連邦に政治的恫喝を加える点にあったとする「原爆外交」テーゼを提示した。ガー・アルペロビッツ:wikipedia
トルーマンは日本侵攻を避けるために軍事/産業の要となっていた広島と長崎を爆撃した。彼の言葉を借りるなら「日本の端から端まで沖縄戦規模」の死傷者が出るのを阻止したかったのだ。

彼の想定は完全に正当なものだった。


なぜ日本への原爆投下は正しかったのか?
1945年の7月までに日本はアメリカのB-29爆撃機によって何ヶ月もの激しい攻撃を受け、首都などの大都市は甚大な被害を受けた。また日本本土は食糧と燃料をより不足させることを目的とした海上封鎖を受けていた。日本の軍人/民間人の死者は約300万人に達し、終わりは見えなかった


なぜ日本への原爆投下は正しかったのか?
しかしその様な状況になってもまだ日本の指導者は、特に軍部は『決号作戦』に、天下分け目の戦いという考えに激しくしがみついていた(※決号作戦とは太平洋戦争で日本軍が立案した日本本土における防衛作戦)。実際日本政府は人口の大部分を国民兵として動員し本土を守るために配備した。

日本軍が戦争継続の意思を持っていた事は、原爆を広島と長崎の両方に落とされた後であってもそのような捨て身の選択肢を追求したという事実からも明らかだ。


なぜ日本への原爆投下は正しかったのか?
そして原子爆弾の投下は昭和天皇ヒロヒトに、軍の指導者たちがそれを理解することを拒む中、祖国の防衛が絶望的であることをはっきりと理解させたのだ。日本政府の行き詰まりを打開し最終的に降伏を命じるためには日本の天皇の前例のない介入が必要だった。天皇と日本政府のいわゆる平和派に米国との戦争終結交渉を行う事を許したのは原子爆弾の落下であり、それ以外に方法はなかった

アメリカの勝利を確保するための実行可能な代替シナリオは全て、原爆投下による戦争終結よりも遥かに多い米国と連合軍の死傷者、日本の民間人や軍の死傷者を必要としていた。その数は当時のアメリカの軍事見積もりによると100万をはるかに上回っていたという。この事実を受け入れるのは難しいかもしれないが、原爆投下がなければ日本の犠牲者は遥かに大きかったはずだ。


なぜ日本への原爆投下は正しかったのか?
また日本は連合国が日本侵攻した際には何千人も存在した連合軍捕虜を処刑する計画を立てており原爆投下がなければ彼らも犠牲者になっていた。

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トルーマンによる核爆弾の使用の決断は、彼が選択可能なオプションの中で最も凄惨でない選択肢を選んだのだと見なされるべきである。事実、後の時代になっても、トルーマンが1945年に直面した重圧とは無縁の状況であっても、トルーマンを批判するものは実行可能で説得力のある原爆投下よりも犠牲の少ない代替案を提供することができていない。

歴史の審判は明白だ。原爆が戦争を短縮した。原爆が連合国の日本侵攻の必要性を無くした。原爆が起こり得た日本本土での血にまみれた紛争から両国の無数の命を救い、原爆が日本によって征服されたアジアの国々で日本が行った残虐行為を終わらせたのだ。

以上ノートルダム大学(米国インディアナ州)歴史学教授である教父Wilson MiscambleがPragerUのために語らせていただきました。

海外の反応

Youtubeのコメント欄より: ソース
視聴回数 1,229,401 回、 高評価20,912、 低評価8,138(2017年8月6日時点)

Greg B トルーマンには3つの選択肢があった
1)爆弾を投下し戦争を迅速に終了させる。
2)50万人〜100万人の連合国、数百万人の日本人を犠牲にして日本を侵略しさらに1年ほど戦争を継続する。
3)日本を封鎖し、激しい空爆を続け、何百万人もの日本人を死に至らせ、さらに1年または2年戦争を戦争を継続する。

どれが最も人道的かは明白だ。 (945人が評価)

peder pan きっとかなり困難な選択だったんだろうと想像する。(457人が評価)

Cowsgomoo 核兵器は必要悪だ。広島と長崎で亡くなった民間人には気の毒に思っているが、日本軍によって殺された1000万人近くの人々に対してはさらに同情する。あれは太平洋のホロコーストだった。この事実を考慮すればトルーマンは正しい決断を下したと言える。 (313人が評価)

MCShvabo 私は日本文化の大ファンだけどこれは正当性があったと思ってる。(368人が評価)

Rocketninja200 人々がこの戦争で米国を悪人にしようとしているのは実に滑稽だ。

我々の国である米国は平和を愛する孤立主義の国だった。そこに大量虐殺を行う国が攻撃を開始し、戦争を宣言してきたのだ。 しかも連合軍がその国を粉砕した後、我々はその国を解放し、数十億ドルを与え、彼らが国を再建する手助けまでした。(274人が評価)

laetrille 米国を責めている人たちは自らを無知だと言っているようなものだ。大日本帝國陸軍がどの様なものだったかを知ればこの動画の主張が正しいことを理解できるだろう。(926人が評価)

ButterSquids この戦争に勝者なんていなかった、葬儀会社以外は。(683人が評価) 

Hetzer Hasser なぜこの動画に低評価がこんなにも多いのか理解できない。彼は根拠がしっかりした、正当な主張をしていたじゃないか。(264人が評価)

Carl Street The end justifies the means.(目的は手段を正当化する)
地獄で会おうぜ神父様よ!(200人が評価)