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ヒアリの世界
Inside the World of Fire Ants! by It's Okay To Be Smart暖かい夏の日に涼しい芝生の上を裸足で歩く、こんなに素晴らしいことはないですよね。ですが南部の人間は庭を裸足で散歩する事には危険が伴うということを知っています。
このヒアリが作った盛り土は米国南部に住む誰もが馴染みあるものでしょう。ですが普通のアリの巣と違い彼らは地上に小さな列を作って行進することはありません。この盛り土はヒアリたちの本拠地ですが彼らは狩猟採集に出かけるためのトンネルを張り巡らしており辺りは地下ネットワークに囲まれています。そして盛り土内部に何があるかを知る最も良い方法はそれを棒で突付くことです。直ぐに大量のヒアリが棒を襲ってきます。
ヒアリの主な感覚は触覚と嗅覚です。少しでも平穏な状態を混乱させる事態が発生すると働きアリは数秒以内に巣全体の警戒レベルを引き上げ防御体勢に移行させる化学信号である警報フェロモンを放出します。今この巣の周囲にいるものはすべて攻撃のターゲットになってます。なのでここから逃げましょう。
ヒアリに刺されるとどうなる? その症状は?
ヒアリの噛み付く力自体はそれほど痛いものではありません。 彼らの口は物をはさみ固定するアンカーとしての役割しか果たしていないからですが、代わりに身体を丸め尻の突端の尖った針で外敵を刺し毒を注入します。蜂やカリバチと同じハチ目(膜翅目)の昆虫であることを思い出させますね。
昆虫の研究者ジャスティン・O・シュミット(Justin O. Schmidt)はハチ目の毒の痛み数字で評価する指数を開発しました。これは主に何度も何度も自身を刺されることを許した結果です。
例えば小さなコハナバチ、要はミツバチですね、これに刺された痛みは1点で「髪の毛を焦がす程度の小さな火花のような痛み」。(南米に生息する刺された時に24時間痛みが続くと言われる)サシハリアリは最も痛みを伴う4点で「踵に3インチの錆びた釘が刺さった状態で赤く燃え盛った炭の上を歩いているような痛み」。
ヒアリはシュミットの痛み指数でわずか1.2点ですがこのように何度も刺してきます。 (ビデオでは男性の手の上に乗せたヒアリが何度も繰り返して刺しています)
刺されてから時間が経っていないのに既にその毒が送り込まれた箇所の周りに局所的な免疫反応が起こっています。赤くなり、かゆく、そして燃えるような痛みが伴っています。(アナフィラキシーショックを起こし死亡する場合も)
数日以内に毒の送り込まれた細胞は実際に死に、思わず潰さずにはいられないようなこのような小さな白いものが隆起します。...このビデオのために身体を張っているんですよ?
ヒアリの侵略の歴史
これらの事からヒアリは米国南部で純粋な憎悪の対象となっているのですが彼らは私たちアメリカ人のように輸入種です。ヒアリは1933年から1942年の間に南米から偶発的に貨物船に乗り込みアラバマ州モービルに来たと言われています。
彼らは過酷な生存競争に晒されていた故郷を後にしアラバマ州という外敵のいない新天地に降り立ったのです。そしてモービルに住んでいたエドワード・ウィルソンという少年、後に世界的な蟻の生物学の専門家となる彼は輸入されたヒアリを最初に観測しました。
そしてそれから20年の間にウィルソンや他の科学者達はヒアリがアラバマ州から各地に広がり南部の農家を恐怖に陥れる様子を目の当たりにします。
アメリカがまだ戦争という熱に浮かされていたせいか、それともアリの名前に「赤」というものが含まれていたせいか分かりませんが米国はそれを根絶するために退役した第二次世界大戦で使用した爆撃機に殺虫剤を積み込み数百万トンの毒を無差別に南部に散布しました。
私たちは後にその使用された殺虫剤がDDT(有機塩素化合物の殺虫剤で最終的に人体に蓄積されて残留毒性が持続するため禁止された)より何倍も有毒であることを知ることになります。
エドワード・ウィルソンはこの殺虫剤の爆撃を「昆虫学のベトナム」と呼び、それはレイチェル・カーソンが「沈黙の春」を書くきっかけにもなりました。そして最悪な事に空気中にばら撒かれた殺虫剤は多くの家畜や鳥類、魚類、および米国在来種のアリを殺害をしましたが肝心のヒアリには効果がなかったといいます。そして在来種のアリを駆逐した事で輸入されたヒアリはより侵略しやすくなったのです。
ヒアリの進軍の勢いは止まる所を知らずフロリダからテキサス州まで広がり、やがてカリフォルニア、さらにはメキシコ、中国、オーストラリアにも広がっていきます。まさに侵略のために進化したような生物です。
ヒアリの特徴
ここまで広がった理由はその繁殖にあります。 羽を持つオスと将来の女王の大群は大規模な交尾飛翔(飛翔しながら交尾)を行い、妊娠した女王は他のヒアリと競争を避けるため新しい地域に飛び、翼を落とした後新しいコロニーを誕生させるために土の中にもぐります。
ここで注目すべき事はその性質にあります。テキサス州を含め多くの場所で一部のヒアリは遺伝的変異によってナワバリを持つ性質を失うようになったのです。
また彼らは熱帯を起源とするおかげで水害にも強く、洪水の際にはヒアリのコロニー全体が一塊になり新しい家が見つかるまで浮かびます。彼らは地上から、空から、水から侵入してくるのです。
ヒアリと人間が絶えず衝突するのは偶然ではありません。ヒアリは生態系が破壊される事を渇望し、人間はそれをあらゆる場所で行います。例えば森林を伐採し自然の植生を取り除くと、そこに最初に戻って来るのは雑草とヒアリなのです。
雑草同様にヒアリは危険というよりも迷惑な存在であり、その被害額は毎年60億ドルにも登り、ゴルフ場から電気機器(たまにその様な場所に巣を作るため)に至るまですべてのものに損害を与えます。
駆逐することは不可能ですが、彼らの数をコントロールする答えは南米の実家にあるかもしれません。裸眼ではほとんど見えないブンブンと小さな音を立てる昆虫、 Phoridae(ノミバエ類の1種) 別名「蟻を断頭するハエ」です。
ヒアリの天敵「蟻を断頭するハエ」
Phoridというノミバエはこの侵略種の天敵の一つです。彼らは働きアリの上に乗り卵をアリの中に埋め込み飛び去ります。その卵が孵化すると幼虫はアリの頭の中に潜り込み中にあるもの全てを食べ、最終的にはアリの頭が脱落します。
科学者たちはこのノミバエを生物学的駆除方法として使用できるようにするため米国に輸入しました。1つのノミバエは数百のアリを恐怖に陥れることができ、ヒアリのコロニー全体を守勢に置くことができます。このノミバエが攻撃する種は非常に限定的であるため科学者は彼らが在来のアリの脅威になるとはないと考えています。
とはいえPhoridによる駆除が完璧に働いたとしてもヒアリはいなくなる事はないでしょう。 ヒアリの学名Solenopsis invictaの「invicta」という名前は「制圧されない」という意味なのですから。
海外の反応
Youtubeのコメント欄より: ソースKamnible 生き物の命を奪う事は嫌いだ、例えそれが昆虫であっても。だがヒアリ、ヤツだけは後悔することなく潰す。
SeamoBloo ああ、それとWasp(カリバチ)な。容赦はしない。
Crispy Bacon カリバチはたちが悪い。蜂と違ってあいつらは人を刺す理由を必要としていない。彼らは無差別にすべてを刺してそれらを叩き落とすまで絶えずそうしてくる。
TheTopMostDog オーストラリアではヤツラを殺さなければ、ヤツラがあなたを殺す。
Fiber lights 北部に住んでいて良かったぜ。
JOHN DYRING でもそのうち君の所にも来るよ、きっと来るよ。
Katie Kat
本当にたちが悪いぞ。あいつらの存在には全然気付けないんだ、足に這い上がってきてもね。そして次の瞬間には燃えるような感覚が足からするようになる。その時になってようやく足元を見るんだけどそうすると2~3匹のヒアリが刺しているのを見つける。あいつら理由もなく刺すんだよ。
誰かが足に火の付いたマッチで炙っているように感じる。それが1〜3時間続き、水膨れになりかゆみとひりひりした感覚が襲ってくる。かゆ熱い?って感じ?
あとヒアリの巣は庭にも、そこら中にあるんだけどビデオでは茶色いアリ塚だったけど私がよく見るのは灰色だったりする。
Jame この下等生物が私の脇を刺した時は1週間ほど腕を下ろせなかったぜ。
PhineasAndFerbPinky 南部で最も嫌われているのがヒアリ。
ToughGuineaPig というかヒアリが生息している地域ではどこでもそうだろ。
Fabian Cardenas 海の近くだとヒアリよりも蚊の方が嫌われているけどな。
Will E だね。ヒアリは塚に近寄らなければそれほど問題にはならない。だが蚊は... クソっ! ヤツラは一歩でも外に出ればすぐさま我々に襲ってくる!
MrKiron12 ヒアリよりもGだろ。あのやろうは人類に知られている最も無駄で嫌な昆虫だ。我々の食べ物を食べ、我々の家に住む、賃料も払わずに。
RandomGuy ビデオを見ている間ずっとぞわぞわ~っとした気分にさせられた。 D:
Grimy765 燃やすべき。汚物は消毒すべき。
Kenpachi TM アメリカはアリにとっても自由の国でしたか。
Half_Centaur ヒアリを襲うハエを輸入... 何だか悪い予感がする...
CapnChkn11 ノミバエがミツバチを標的にし始めたってニュースを聞いたんだけど...
Okay To Be Smart(動画主) それは違う種類の、ヒアリだけを標的にするノミバエとは別種ですよ。今回紹介したのはPseudacteon tricuspisと呼ばれるものです。
Bigga 私は子供の頃テキサス州でヒアリの巣を踏んでしまったことを覚えている。サンダルを履いていたんだが一瞬で足がヒアリに覆われた。父がそれを見て駆け寄りアリを一掃したが私の足は約半年ほど腫れ物ができていたよ。
Hans Hans Hans Hans あの感触は嫌だよなぁ... まぁ私は幸い飛び込む事ができる湖が近くにあったからダイブできたけどさ。
Bryan Zuniga 私の弟は巣の上に座ってしまった事があって体中にたかられたことがある。直ぐに近所の知らない家にあがらせてもらいシャワーを浴びさせてもらった。
El Do͞oderino
"このノミバエが攻撃する種は非常に限定的であるため科学者は彼らが在来のアリの脅威になるとはないと考えています"
昔偉い人が言っていました。「生命は必ず道を見つける」って。
ジュラシック・パークだけど。
南国生まれみたいだけど雪降るような寒さには強いのかな?
返信削除土のなかは温度の変化緩やかだからね
削除土の中まで氷るようなことはここ数年稀だし
厄介なものが入って来ちゃったなぁ
返信削除だいぶ前にCMで見た凍らせて(?)殺すゴキブリの殺虫スプレーとか効かないかな
過剰な殺虫剤・農薬の土壌汚染も怖いし
汚物は消毒というフレーズを知っているのにワロタw
返信削除フロリダの親戚が子供がアリの巣を踏んで酷い目にあったと言ってたけどこいつかな?
返信削除ところでヒアリのヒはどの漢字かと思ったら英語直訳の火蟻なのね