ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる報告書より

『Safe Cities Index （世界の都市安全性指数ランキング）2017』

Safe Cities 2017 - The Economist Intelligence Unit

日本の東京が世界一安全な都市に選ばれる クリックすると別ウィンドウで開きます。表は Safe Cities Index 2017 より引用
ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが49の指標をサイバーセキュリティ、医療・健康環境の安全性、インフラの安全性、 個人の安全性という4つのカテゴリーに分け世界60都市を対象として分析した『Safe Cities Index （世界の都市安全性指数ランキング）』より。以下はSafe Cities IndexのPDFとインフォグラフィックの要約。日本語版のPDFへのリンクはコチラ。


東京は2015年版の調査と同様に総合ランキングで首位に。“サイバーセキュリティ”分野では1位、“医療・健康環境の安全性”分野では2位、“個人の安全性”分野では4位になった一方で“インフラの安全性”ではトップ10 から脱落し12位となった。

ランキング上位を占めたのはアジア・ヨーロッパの都市で総合ランキングのトップ10には東アジア4都市とヨーロッパ3都市がランクインしている。ランキング下位はアジア・中東・アフリカの都市で占められている。

総合ランキングの上位半分は先進国の都市によってほぼ独占されているが多くの都市では安全性が低下傾向にあり、マドリッドとソウルを除いた多くの都市は前回よりもスコアを落とした。

なお2016年時点で人口1000万人以上のメガシティは世界に31都市だったがその数は2030年までに41都市に増加する見通しにある。

医療・健康環境の安全性

日本の東京が世界一安全な都市に選ばれる クリックすると別ウィンドウで開きます。表は Safe Cities Index 2017 より引用
上位の都市はいずれも国民皆保険を導入している国となった。

また都市住民の健康増進を促す運動のできるウォーキングコースや緑地の設置、食環境の確保が十分にできている都市では心臓病をはじめとする疾病リスクが軽減されている。

特に“安全かつ質の良い食料へのアクセス”という指標においてヨーロッパの都市が良好なスコアを獲得する一方で“フードデザート（食の砂漠）”の問題に直面している北米の都市はすべて20位以下にランクされた。

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サイバーセキュリティ

日本の東京が世界一安全な都市に選ばれる クリックすると別ウィンドウで開きます。表は Safe Cities Index 2017 より引用
都市インフラとデジタル・テクノロジーを繋ぐ事で効率的なインフラ・サービス管理を実現する“都市のスマート化”が進んでいるが、2016年11月にサンフランシスコの次世代型路面電車を運営するコンピュータにハッカーが侵入し全てのデータを暗号化し身代金を要求するといった事件が発生するなど都市インフラに新たな脅威をもたらしている。

だがその反面デジタル・テクノロジーは住民の安全確保や防犯にも役立つ存在となっており、例えば武装強盗や銃撃戦が頻発するリオデジャネイロでは銃撃戦の発生情報を市民に提供するモバイルアプリ “Fogo Cruzado”（十字砲火）などが普及している。


インフラの安全性

日本の東京が世界一安全な都市に選ばれる クリックすると別ウィンドウで開きます。表は Safe Cities Index 2017 より引用
米国はインフラの質が低下しており“インフラの安全性”カテゴリーではサンフランシスコ（17）、ニューヨーク（21）、ロスアンゼルス（21）、シカゴ（27）、ワシントン（28）、ダラス（34）とランキングに大きく影響を及ぼした。

一方で米国の都市はサイバーセキュリティの分野で高スコアを獲得しておりサイバーセキュリティ分野のトップ10のうち4都市は北米から選ばれている。

また2017年8月末に米テキサス州ヒューストンを襲ったハリケーン“ハーヴィー”などハリケーン・洪水・暴風といった自然災害は深刻化と頻繁化しており都市へのさらなる脅威となっている。

世界銀行とOECDが行なった研究によると世界の洪水の平均被害総額は2005年時点で年間6720億円だったが2050年までに5兆8200億円へと増加する見込みだ。また世界の大都市は沿岸部に集中しており海面上昇も新たな脅威となっている。これに対し対策が講じられなかった場合の年間被害額は112兆円に達するという。


個人の安全性

日本の東京が世界一安全な都市に選ばれる 日本の東京が世界一安全な都市に選ばれる クリックすると別ウィンドウで開きます。表は Safe Cities Index 2017 より引用
近年ロンドンやパリ、バルセロナをはじめと都市で発生したテロ事件が象徴するように知名度や経済力の高い都市が標的となるリスクが高まりを見せている。

もっともメディア報道はテロ攻撃に注目が行きがちだがより日常的に都市住民の脅威となるのは交通事故のリスクであり、2015年にはテロによる犠牲者が世界全体で3万人だったのに対し交通事故による犠牲者は120万人だった。

海外の反応

neogaf.comのコメント欄より: ソース


Danneee 東京が世界一安全だというのは間違いない。魅力に溢れた素晴らしい都市であり、夜中に人気のない路地を散策していても安全ではないと感じられたことは全くなかった。

neojubei 私も同感。私は東京に行くのが大好きだ、街を歩いていても金品を脅し取られたり強奪されることを心配する必要がまったくないんだから。

mYm|17 私も東京を訪れた事があるが．．． Yes、確かに驚くほど安全な都市だった。

Piggus ここ2年でトップ3の都市（そして香港）を訪れたがどこもかなり安全だと感じた。ただまぁアメリカの大都市でも怪しげな通り以外では危険はないと感じたけどね。

FrankCanada97 こちらはPDFにあった交通事故発生率。どうやらワシントンDCで車を運転するのは避けた方がいいみたい．．．

日本の東京が世界一安全な都市に選ばれる

legend166 "サイバーセキュリティ"を"個人の安全性"と同じくらい重要と考えていることにちょっと違和感。

Agent_ShortBus この結果には驚かないね。私と友人は東京で酒を浴びるように飲み公園で気絶するように寝たことがある。だが目を覚まして自分の所持品を確認してみると旅行のために持って来たすべてのお金を含めて何も盗られなかった。アメリカやメキシコで同じような事をしていたらどんな危険な目にあっていたか。

BlazingDarkness ああ、東京は信じられないほど安全だと感じたよ。夜中だろうとどこだろうと身の安全を心配することなく気ままに出かけられる。それに街はとてもきれいで通りには捨てられたゴミがほとんどない。

Patrick Bateman 私は日本に二度訪れ たがそこは超安全だった。何より驚いたのが警察署の前を通った時を除いて東京で一人も警官を見なかったこと。パトカーも見なかった。きっと我々の住む国なんかと違い四六時中監視する必要がないんだろうな。

Tu101uk 間違いなく東京は安全だと言える。私は渋谷で大量の現金を持ちながら一晩の間に何軒ものバーを渡り歩いたが少しも心配する事はなかった。

Boy Wander ロサンゼルスがロンドンよりも安全ということに驚いた。

Breakage ロンドンは急増するアシッドアタック（硫酸・塩酸・硝酸などの劇物を復讐のため、あるいは無差別に他人に振りかける行為)やテロがランキングに影響したんだろうな。

Darksol ごった返すスターバックスのなかでスマホやパソコンを置いてトイレに立っても誰もそれらを触ろうとしない、それが日本だもの。

bigjig わかる。ただ日本に住んでいるとそれに馴れてしまうのが危険だ。この前オーストラリアに一時帰国したんだけどカフェでスマホを置いてトイレに向かおうとしたら友達に何を考えているんだと注意され現実に戻された。

Stinkles 何百万人もの人々が住む大都市なのに6歳の子供が一人でバスや電車に乗り学校へ通う光景はいつ見てもどうかしてると思う。東京で危険を感じたことなんて一度もないよ。

koziakauzu 東京が1位じゃないと誰が予想できるだろう？

Ratrat そして東京や大阪が日本で一番安全でない場所であるという事実ね。

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“Shibuya Scramble Crossing” by Yoshikazu TAKADA is licensed under CC BY 2.0