ホンダ シビック Si 2017年モデル(北米仕様)のレビュー
New Honda Civic Si: As fast as the wind, as gentle as a breeze by Roadshowシビック Siのレシピは常にシンプルなものだった。通常のシビックのクーペかセダンのエンジンの馬力を増やし、サスペンションを硬くし、ブレーキ性能を強化する。あとはアグレッシブに見えるよういくつか化粧を施し、リアスポイラーを付ける。
まぁそこまで単純なものではないが、言うなればティーンエイジャーがお下がりのシビックを時間とお金をかけて改造したレベルのものであり、そんなお下がりと違って保証期間があり乗り出しから全て揃っていて便利、といった印象の車だった。
だがこのホンダ シビック Si 2017モデルは従来のレシピを守りつつもいくつか新しい要素が加わり、予想した以上の洗練された走行性能を持った仕上がりとなっている。
新型ホンダ シビック Siのエンジン
シビック Siとしては初のターボ搭載モデルとなるこの新型シビック Siのエンジンは 通常モデルのシビックと同じ1.5リッター直列4気筒直噴ターボエンジンだがターボチャージャーのチューニングによって最高出力は174馬力から205馬力に、最大トルクは162lb-ftから192lb-ftに引き上げられている。(最大トルクは22.4kgmから26.5kgmへ)
この数字はなかなかのものだし多くのドライバーは満足感を得られるだろう、だがシビック Siの天敵であるフォルクスワーゲン・ゴルフ GTI の220馬力には及ばない。
トランスミッションは6速マニュアルのみ、標準で装備されるリミテッド・スリップ・デファレンシャルによってその205馬力は余すことなく前輪へと伝わるはずだ。
EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)によると新型シビック Siの燃費は高速道路では38mpg(16.2km/L) 街中では28mpg(11.9km/L)平均で32mpg(13.6km/L)。また燃料はハイオクが推奨されている。
新型ホンダ シビック Siの走行モード
サスペンションはこの新型で新しくなった、そして洗練された箇所だ。 シビック Siにスポーティーさを与えるために必要とされる硬めのスプリング、またそれに合わせたタイヤと車体をつなぐサスペンションの連結部に設けてあるサスペンションブッシュや他の様々なサスペンションパーツの改良の他に、ホンダはサスペンションを硬めに設定するスポーツモードと柔らかく設定するノーマルモードの2つのモードを選択できるアダプティブダンパーシステムをこの新型に搭載した。ノーマルモードであっても通常モデルの新型シビックより硬めだが、スポーツモードよりはかなりリラックスした運転が可能であり苦痛を感じない。
これはとても重要な改良点だ。このシビック Siの価格帯から言ってほとんどのオーナーはこの一台のみを所有し通勤からレジャーまで使うだろう。なのでより快適な走行モードを選択できるというオプションはありがたいはずだ。月曜から金曜はノーマルで苦痛を感じる事なく使い、週末はスポーツで羽目を外す事が出来る。
スポーツモードとノーマルモードは電動パワーステアリングとスロットルマップの挙動にも影響を与え、サスペンションと共に応答性を調整する。2つのモードはシビック Siを2つの異なる車のように感じさせるほどではないがかなり違いを感じられるはずだ。
新型ホンダ シビック Siの走行性能
シビック Siはコーナーを曲がる際に機敏さと軽さを感じられる。ステアリングは自分が思った通りに車を移動させ、ノーマルとスポーツの両方で良好なフィードバックをドライバーに提供する。
アダプティブサスペンションについての興味深いことは、車がコーナー曲がる際にはロールが小さくノーマルよりも硬さを感じることができるにもかかわらず、スポーツモードであっても馬鹿げた乗り心地ではないということだ。だがノーマルが必要でないということはなく、スポーツで渓谷の曲がりくねった道を楽しんだ後にノーマルに切り替えれば緊張を緩ませられ、その存在に感謝したくなる。
加速も良い感じだ。シビック Siはゴルフ GTIよりもパワーに欠けるが200ポンドほど軽いため加速性能にあまり違いは感じられない。もちろんもっと馬力があれば嬉しいがこれはこれで問題ないだろう。
6速マニュアル・ギアボックスのシフト自体はストロークが短く、軽快で、かみ合っていることはっきりと感じられる本当に満足のいく動作であり、切り替える行為自体が喜びとなる。だがクラッチペダルは軽すぎ、ギアとのかみ合いを感じられず、踏んだ感触は非常に曖昧だ。
クラッチが軽いということはストップ・アンド・ゴーが多い街中での運転では疲れないというメリットがある。だが一方でギアとのかみ合いを感じられないということは 素早くギアチェンジをしようと思っても勘に頼らざるを得ず、ヒール・アンド・トゥがトリッキーになるということだ。ホンダが試乗のために用意したレーストラックで運転していて特にそう感じた。
新型ホンダ シビック Siの装備/価格
シビック Siの他の装備は通常モデルと大差ない。電動サンルーフに7インチの車内情報システムHondaLinkを搭載したインフォテインメントシステム、衛星ラジオ、USBポートやブルートゥースなどが付いてくる。スポーツシートには赤いステッチが施されここは通常モデルとの違いが感じられる。
Apple「CarPlay」とGoogle「Android Auto」が標準なのは素晴らしいが他のホンダの車同様に音量調節がダイヤルでないのが難点だ。
スタート価格はdestination charge(工場からディーラーまで運ぶ費用)$875抜きで$23,900(約264万円)からとなっている。
新型ホンダ シビック Siの評価
結論としてはこの新型ホンダ シビック Siは通常のシビックよりもかなりパフォーマンスが向上していると感じられる。だがそれでいて日常での使いやすさは損なわれておらず硬い乗り心地で苦痛を感じるということはない。それはつまりトラックで求められる様なシリアスなパフォーマンスをあまり提供できないという事でもあるが、その仕事は後に販売されるシビック タイプRのものだろう。
このシビック Siが進化したように競合車もまた進化しており競争は激しくなっているがこの車は人々が求めるものを上手く提供できていると感じた。非常に素晴らしい車であり、いくつか難点を挙げたがそれは些細なものだ。それもアフターマーケット市場が解決してくれるだろう。
新型ホンダ シビック Si 2017年モデルは私をとても満足させてくれた。そしてなにより今年後半に販売が開始されるシビック タイプRへの期待をこれ以上なく盛り上げてくれた。とても楽しみだ。
海外の反応
Youtubeのコメント欄より: ソース 、 ソースWilliam Hummel ハッチバックがないんじゃ買う気にならんなぁ。
carlmanu
なんでホンダがSiにハッチバックを提供しないのかが理解できない。ハッチバックならば購入を検討していたよ。
セダンは捨てるべきだ。シビックSiのバイヤーのほとんどが"トレンディーさ"と実用性を求める若い人たちだ。したがってハッチバックはセダンよりも理にかなっている。
VW GTiやフォードフォーカスSTなどのハッチバックと競争する気があるのか?
AttachedSilver ターボ搭載して205馬力、2015年モデルのシビックSiはNAエンジンで同じ馬力だったんだが... どうしてこうなった?!
DieselDan09 一応トルクは向上しいるとホンダは言ってる。まぁ私もなんだそりゃと思ったけどさ。
Jay Parmar ターボによりエンジン小型化=軽くなる=パワーウェイトレシオ向上! まぁ205馬力ははっきり言って失望ですがね。
RixceU 燃費も良くなってはいる。
Jason Harris ボリュームのダイヤルなんてどうでもいいでしょ、ステアリングホイールから操作するし。文句を言っている人が多くてちょっとビックリだ。
15FG4SI だよね。ステアリングから操作した方がダイヤルより楽だし。
ydmf でもやっぱタッチスクリーンで音量調節できないのはイラッとするって。みんな嫌っているのにホンダはその意見に何年も聞く耳を持とうとしない。
Realtime Reviews もうしわけないがホンダさんよ、誰もがマニュアルを欲しがっているわけじゃないんだよ。オートマのSiをどうかお願いします!
Michael Leibowitz オートマが欲しいなら他をあたりなさい。
mountainhobo Siにオートマ? デュアルクラッチならまぁ... CVTはないでしょ。
Scuba0Steve11 1 オートマ乗りなんてお呼びじゃございません。
PJ J この程度ならType Rを待つ。
ldawson103 軽いクラッチは問題というか個人の好みじゃないのか?
ydmf 個人的にはクラッチは軽い方がいい。重いと渋滞で疲れる。
Justin Horman クラッチペダルは少し重いくらいの方が運転していて楽しい。
f181234 ホンダのクラッチペダルが軽めなのは今に始まった事じゃないでしょ。特にマニュアル初心者にはアレはありがたい。
Yasir シビックSiをレーストラックで走らせる人なんていないしこんな感じでいいんじゃね?
TyTyCivicSi 私は走らせますよ。
TheRyansLion SiとTypeRはトラックのための車だって。
Nick Larson 新型シビックSiはいい車だと思うし気に入った。でもやっぱりTypeRの方にもっと期待しちゃうよね。
Justin Trinh いいね。欲しくなってきた。
Justin David パフォーマンス、スタイル、実用性、全てにおいてなかなかの優れものだ。私は好きだよ、この車。
Todd Medium Wellington 馬力は十分でしょ。文句言う人の方が理解できないね。
sic22l ゴルフGTIの方があらゆる面で優れている。
Eddie V 毎日乗る車としても優れているし、何より燃費が素晴らしい。
DawidAugust ヨーロッパでも売って欲しい。
Stephen Nichols
"シビック タイプRへの期待をこれ以上なく盛り上げてくれた"
うまく逃げたな。ホンダに失望しましたとはこれで言わずに済んでる。
と思った。
これは日本では売らないんでしょう?
返信削除>新型シビック Siの燃費は高速道路では38mpg(16.2km/L) 街中では32mpg(13.6km/L)平均で28mpg(11.9km/L)
返信削除記者がアホだな。街中と平均の数字が入れ替わってるだろ。平均の方が低い数字になるわけねーわ
すみません、管理人のミスです。修正しました。ご指摘ありがとうございます。
削除シビックと呼んでいいのはEPまでだな…インテ廃止にするからこんなのがシビックになるんだよ。
返信削除フィットが以前で言うシビックっていう意見もあるが、運動性能は雲泥の差
安い。
返信削除それでいて全て揃っている。
ある意味、パーフェクト。
スポーティさは欲しいけど、タイプR程の性能は要らない人向きだね
返信削除日本の道路事情には有っていると思うんだけどね
個人的にはハッチバックのSiが欲しい
5ナンバー車重1トン以下で作れないものかと思う
返信削除軽ければ馬力競争しなくても十分楽しめるし燃費もよくなる
フィットだな。
削除まあスイフトスポーツでも乗れば幸せになれるやろ
先代と同じ馬力…? 先代は2.4LのNAなんだけど
返信削除