新型スカイラインクーペ (インフィニティQ60)2017のレビュー

2017 Infiniti Q60 Review--STYLE AND POWER VALUE by Motormouth Canada


この車はインフィニティQ60、インフィニティというブランドを勢いづかせることを期待させる新型クーペだ。Q60のベースとなったインフィニティQ50(日本ではV37型スカイラインとして発売)は非常に優れたスタイリングと素晴らしいパワーを持ちながらも競争力のある価格で提供され、同社のラインナップの中で私は一番気に入っていた。

新型Q60はQ50と共通のプラットフォームを使用、動力伝達装置も同じものを使っているがそのスタイリングはより魅力的になった。

新型スカイラインクーペ (インフィニティQ60)のエクステリア


ご覧の通り非常にセクシーでありしゃれている。私は南カリフォルニアにあるインフィニティのデザインスタジオを訪れる機会に恵まれ、そこでヘッドデザイナーに話を聞くことができた。彼らはQ60をデザインする際、ホイールアーチの上に金属が覆いかぶさるようなデザインを意識したという。このQ60のホイールとホイールアーチの比率はこの車をとても美しく見せており、ここカナダでは4WDが標準でありながらもぎっしりと埋まるかのようにホイールがセットされている。



シャープでくっきりとしたボディラインが特徴的だがこのように加工することは非常に困難だという。インフィニティが業界内でも屈指の製造技術を持っていることの証明といえるだろう。

フェンダーラインは迫力を増し、ヘッドライトもフロントグリルもスマートで魅力に溢れている。サイドのしわは筋骨たくましい印象を与えており特に後方から眺めるとより魅力的に見える。個人的にスタイリングに関しては満点と言っていい。

見る角度によってはBMW4シリーズを髣髴させるが全てがインフィニティらしさに溢れており、インテリアに関してはこのクラスの上をいっていると感じさせる箇所もある。

新型スカイラインクーペ (インフィニティQ60)のインテリア

INFINITI USAより引用 このインフィニティQ60のインテリアを競合するドイツ車と比べてみると彼らのデザインは古臭く退屈に感じてしまう、Q60はアバンギャルドな印象だ。全てがドライバーを軸に設置してあり座ってみるととてもスポーティーさを感じる事ができる。



2つの画面からなるインフォテインメントスクリーンはピアノ調の装飾も相まって美しい。下の画面はスマートフォンやタブレットのように扱う事ができ反応も早い。画面からは最新の安全技術、前方車接近警報やレーンキープアシストなどの設定が行える他、ステアリングやエンジンやトランスミッションの挙動などを操作できる車のシステムを統合したアプリによって自分好みの細かな設定が可能だ。

上部の画面は触って操作するというよりも情報を表示することがメインになっている。位置も高めなので運転中でも見やすいのが嬉しい。またサイドにはショートカットボタンが並んでおり温度や音量の設定がすぐにできるようになっている。



このQ60には後部座席があるが4人乗りというよりは2+2といった方がいいだろう、大人が座るにはあまり向いていない。前席の肩の部分にはシートを前後に動かすスイッチがあり後部座席に乗り込むのが楽になる。

新型スカイラインクーペ (インフィニティQ60)のエンジン/走行性能


今回試乗しているのは300馬力ある3.0L V6ツインターボエンジンだがこれよりも出力の低い208馬力の2.0L直4直噴ターボエンジンも選択可能だ。2.0Lエンジンはメルセデス・ベンツから供給を受けておりGLAやCLAにも使われている。ただ興味深い事にこのエンジンはメルセデス・ベンツ向けに日産が製造しているエンジンであり、それぞれが流用することでスケールメリットを見込んでいるものだ。



多くの人にとっては300馬力ある3.0L V6ツインターボエンジンがベストな選択となるだろう、性能と価格のバランスが優れているからだ。だがよりパワーを求める人は「Red Sport(レッドスポーツ)」バージョンという選択肢もある。こちらも同じ3.0L V6ツインターボエンジンを搭載しているのだがエアインテークとターボチャージャーは全く別のものを使用しているため最大出力は400馬力にもなる。



Q60には複数のドライブモード、エコ、スタンダード、スポーツ、そして自分の好みに設定できるパーソナルが用意されておりエンジンやステアリング、アクセルの反応を変えることが出来る。トランスミッションは全て7速ATだ。

またステアリングを通常の電動ステアリングからダイレクト・アダプティブ・ステアリングにアップグレードする事も可能だ。これはステアリングの動きを電気信号に置き換えアクチュエーターによってタイヤを操舵するシステムだ。インフィニティQ50で初めて搭載されたこのシステムに対して多くの人が不満を述べていたが私個人としては素晴らしいテクノロジーだと思ったし今もそう思っている。

微妙な差異をより感じられ車を自分の思ったとおりの場所に動かせていると感じられる。ハンドルとタイヤが物理的に切り離されていながらもしっかりとフィードバックが伝わってくる。また荒れた路面を走行時に行うようなハンドルの微調整からドライバーを開放してくれる。このシステムの有無はドライビングエクスペリエンスに大きな違いを生み、もし私がQ60を注文するとしたら迷わずこのシステムを選ぶだろう。

今回試乗しているのは300馬力バージョンでアクセルを踏み込めば十分なパフォーマンスを発揮してくれる、だが通常走行時は特別な車に乗っているという感覚があまりない。400馬力バージョンは常にその特別感をドラーバーに与えてくれる。これだけの性能に対してこの価格は多くの人が納得できるだろう。もし買う余裕があるのなら是非お薦めしたい。

新型スカイラインクーペ (インフィニティQ60)の価格

メルセデス・ベンツから供給されている208馬力の2.0L直4直噴ターボエンジンバージョン(4WD)の価格は46,000カナダドル(約377万円)、多くの人が選ぶであろう300馬力ある3.0L V6ツインターボエンジンバージョンは53,000カナダドル(約434万円)からとなっている。 400馬力のRed Sport(レッドスポーツ)バージョンは61,000カナダドル(約500万円)からでTechnologyパッケージを選択すると最高で64,000カナダドル(約524万円)となる。競合するドイツ車のAudi S5やBMW4シリーズでこのレッドスポーツと同じパワーを手にしようと思ったら値段は一気に跳ね上がるがこの車はほぼ必要な装備が揃いながらも64,000カナダドル(約524万円)で済んでしまう。

魅力的な価格と最新のテクノロジーが詰まったこの新型Q60はインフィニティの勢いを加速させる事だろう。

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海外の反応

Youtubeのコメント欄より: ソース

Russell Robinson 美しい車であることは確かだ。

QUENTIN30 CDUB ブラックのカラーリングがヤバイ。

bigden 2755 そうでしょそうでしょ。私のQ50もオブシディアンブラック(黒曜石ブラック)なんだけどとても高級感があり深みがあるブラックだ。ワックスをかけた後の神々しさはたまらんぜ...

Infiniti Lover 待ちきれない... 明日この車を受け取りに行くんだ... わくわくが止まらない!

TheZane03 月々いくら払うの?

Infiniti Lover 買ったのは3.0Lで毎月700カナダドル(5.7万円)だね。ダイレクト・アダプティブ・ステアリングは選択しなかったけどハンドリングも走りも素晴らしい。0-100km/h加速は5.7だって聞いたけど確かにとても早い。とてもハッピーだ。

Alberto Negrete うらやまけしからん! 私がどれほどこの車を欲しがっているか...!

Justin Dufrene このQ60のシルバーを所有している。カジノビジネスで働いているがこの仕事場にはアウディーやメルセデス、BMWを所有している人が多い。そんな彼らがこの車に目を奪われる様は見ていて気持ちがいい。

PN&SP とても素晴らしいルックスだ。コメント欄にこの車のインテリアが競合する他社と比べて劣っていると言っている人たちがいるが全くそうは思わない。例えばメルセデスのCクラスなんて標準ではダッシュボードにタブレットが乗っかっている。 完璧な車なんて存在しないし全ての車に良い点、悪い点がある。でもこのQ60は良い点が悪い点よりもずっと多いと信じて疑わないね。インフィニティはとても良い仕事をしたよ。

Hollywood Stan 息を止めて見惚れてしまうほどにセクシーだ。それに良いレビューだった。今Q50を所有しているけどこのQ60が欲しくなってきた。マニュアルがあれば最高だったんだが。

Freddy K 残念ながら高級車でマニュアルはもう絶滅寸前なんだな。

bigden 2755 そうなんだよなぁ... 悲しいわ。

VpY22 インフィニティ G37以上にゴージャスでカッコいい車をインフィニティが作ることはない。そう思っていたけどどうやら私は間違っていたようだ。

TheHvk インフィニティってイマイチ好きになれなかったんだけどこの車はいいね。

hemi god これこそまさに私がアメリカ車を愛する理由だよ。アメリカ車は安いながらもパワーでは勝っている。

John Moon エクステリアは最高。でもインテリアは大っ嫌い!

romel 4life カメラを通して見るのと実際に座って見るのとではだいぶ印象は変わるんだけどね。フロントシートは広々としているし2つのスクリーンも太陽光が当たっても見やすく使いやすい。嫌いだって言う人が多くてビックリだよ。

Miguel Torres 400馬力のレッドスポーツが64,000ドル、それなら70,000ドルで650馬力のコルベットを選ぶわ。

Michael Lee 目を奪われるようなフロントデザインを持った美しい車がナンバープレートによって台無しになるのを見るととても強い憤りを覚える。

bigden 2755 ここカナダのケベック州だとナンバープレートは後ろにだけ付ければいいのでそんな憤りは覚えないのだ。美しいフロントデザインはそのままなのさ。

Benny Chan ペンシルベニア州もバックプレートのみでOK。だから私のQ50はニューヨークにいる友人が所有しているものよりもかっこいい。

bigden 2755 HAHAHA...ha...

Nicholas Smith フィルターを通したようなステアリングシステムなんて欲しくない。もっと道路の情報が伝わるようなのが欲しいんだよ。

Rex Meng 一度試してみなさいな。感動するよ。

romel 4life そうだね、試してみるべきだ。きっと失望する事はないと思う。まぁ操作した間隔は奇妙なんだが良い意味で奇妙なんだ、これが。馴れる必要があるけど道路の凸凹を気にしないで走るのは快適だぞ。

Justin Bouche キャデラックATSクーペやBMW4シリーズクーペ,レクサスRCなんかと比べるとインテリアデザインや豪華さ、造りの確かさは劣る。でもそれらの車はこのQ60より高額だし値段を考えるとかなりいい線いってると思う。

Great Drums なんかマツダみたいなデザインになっちゃった。6速MTもなければデュアルクラッチもない。そして私たちが愛した日産・VQエンジンの排気音はどこへいってしまったんだ?!? 頼むぜインフィニティさんよ。

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