元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee氏のツイートより

韓国から見たGSOMIA(軍事情報包括保護協定)とは何か?

ソース

韓国・釜山国立大学の政治科学教授 - ロバート・E・ケリー
AP通信
速報:韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると発表、貿易をめぐる問題で両国が激しく対立する中

悪いアイデアだ。

だが欧米のアナリストの多くは、韓国の左翼政党が "日本は韓国のパートナーであり北朝鮮が敵である" というGSOMIAの前提を共有していないことを理解していないだろう。

韓国の左翼は全く反対の前提を持っている。世界は今、韓国が日本と北朝鮮に対してどれほど極端に二極化するかを学び始めた




韓国・釜山国立大学の政治科学教授 - ロバート・E・ケリー
GSOMIA危機に関するスレッドの中で最も価値あるスレッドがコチラだ。是非これを読んで欲しい。

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元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
GSOMIAとは何か?

なぜこの日韓で合意された "GSOMIA / 軍事情報に関する包括的保全協定" を破棄するというムン大統領の選択が考え得る限り最悪のことなのかもしれないのか?

そしてなぜそれは、実際には日本とは大して関係なく、しかしアメリカとは大いに関係あるのか?



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
以下は「GSOMIAが国家安全保障にとってどれほど重要なのか」を語るものではない。

実際私はそんな風には考えていない。また以下は「日本がこの協定にどれほどふさわしくないか」を語るものでもない。

私個人としてはこの日韓紛争の勝者が韓国であってほしいと思っている。

しかし今日の韓国政府の決定を受けて、日本政府では静かな祝宴会が開かれることになると私は考えている。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
アメリカが日米韓の三国間の軍事協力をより強固なものにしようと推し進めていることは公然の事実だ。 と同時に多くの韓国人がこの考えを嫌っていることも誰もが知るところだ。

なのでアメリカ政府に対し将来的な日本との連携については柔軟に考えますよと伝えつつ、実際には一切そういったものには取り組まないというのが韓国政府の常套手段だった。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
そういった意味でGSOMIAは実に韓国にとって都合が良かった。

GSOMIAは象徴的な合意であり、韓国にとっては現時点では全くコストがかからず、しかし将来的な連携の余地はあるとアピールできるものだった。

オバマ政権がより高度な日米韓連携の枠組みの形成を試みるも壁に突き当たった時に、"簡単な" 成果物としてGSOMIAに焦点を合わせた理由がこれだ。
元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
ではGSOMIAがなぜ「簡単」なのか?

なぜならGSOMIAとは基本的に "軍事情報を共有するための手順を規定する定型的な条約" であるからだ。

要は「情報を共有する時にはこういう手順で行きましょう」と言っているだけであり、この条約を結んだ国同士が実際に情報を共有する必要はないのだ。

それは完全に非実質的/実体のない協定なのである。
画像は機密情報に関する日韓合意の一部分。

第三条:
各締約国は機密軍事情報の保護に関連して施行されている国内法および規制を他の締約国に通知するものとする

第四条:
機密情報はセキュリティ区分に応じて以下のいずれかの印を付けるものとする

(a)日本側は自衛隊法に基づいて防衛秘密に指定された機密軍事情報の場合は "防衛秘密"、その他の機密軍事情報の場合は "極秘" または "秘"
(b)韓国側も同様に "군사 Ⅱ급 비밀" あるいは "군사 Ⅲ급 비밀"

各締約国は提供されたすべての機密軍事情報にそれを提供した締約国の名前と受領側の対応する印を付けるものとする



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
GSOMIAは実際のコミットメントを伴わないため通常、軍事関係/軍事交流を始める際にまず最初に署名する書類になっている。それこそお菓子を配るように配る。

韓国は現在33か国およびNATOとGSOMIAと似た条約を結んでいる。 その中にはロシアも含まれており中国とは交渉中だ。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
ところが事はそう簡単には進まなかった。

リベラルな政治家たちは "GSOMIAは韓国の機密情報を日本に明かすことを強いるいかがわしい軍事協定だ" という虚偽情報を広めるキャンペーンを実施、結果として韓国国民はGSOMIAに怒りを向けた。

GSOMIAは2010年に提案されるも2016年まで署名されることはなかった。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
しかしムン大統領とリベラルな政治家たちはようやく結ばれたGSOMIAを破棄してしまった。実際にやってみるとほとんど情報共有が行われなかったからだ。

しかしGSOMIAの重要性はその実効性ではなくそれが持つ象徴的な意味の方にある。韓国は日米韓協力の重要性を理解しているというポーズを米国に対して示すことができたからだ。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
それこそが重要なポイントだ。

仮に日本と情報を共有することが国家安全保障上の脅威であったとしても、この協定を維持することで失われるものは何もない。

なぜならGSOMIAは情報共有を強制するものではないからだ。


しかし有名無実であってもGSOMIAは韓米同盟にとって極めて重要な意味を持ってきた。
元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
そのGSOMIAを破棄するということは米国の顔に泥を塗ることに他ならない。  

実質的に「同盟の価値なんざ日本を血まみれにする必要性に比べればあまりにも低い。6年間の仲介の末にようやく成立したこのコストのかからない象徴的な合意などそれに比べれば」と米国に言ったようなものだ。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
最も懸念されるのは今回のGSOMIA破棄がトランプ大統領にどう影響するかではない、それは同盟関係を軽視するトランプが韓国と米国の同盟を完全に破壊するのを妨ごうと懸命に努力してきた米政府の実務レベルの担当者にどう影響するかだ。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
昨年の在韓米軍駐留費交渉を例にとろう。韓国側の負担額が昨年と比べてわずかに増えた程度で収まったのは彼らがトランプ大統領をなだめてくれたからだ。

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元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
そういった実務レベルの担当者の働きかけはこの困難な時代に同盟を維持するために不可欠だった。

ところが今度からは、彼らは韓国が自分たちの努力を台無しにしてくれたという感覚を持って交渉に当たることになる。さて、そんな彼らは上からの圧力が強まったとき、これまでと同じように韓国に協力的でいてくれるだろうか?



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
我々はすでに米国大統領からの支持/信頼を失ってしまっている。そして合衆国国務次官補からも実務レベル担当者からも米軍幹部からも失ってしまった。それは同盟の終わりが絵空事ではなくなったということだ。

そして在韓米軍駐留経費の協議の期限が近づく中、残念ながらこの国はその方向に向かっているように思える。



元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
皮肉なことにGSOMIA破棄という韓国政府の決定で恩恵を受けるのは日本だけだ。

この紛争の両当事者は相手方を不合理なものとして描くことで米国を味方につけようとしてきた。しかしこの決定により、ムン大統領は韓国の破滅を決定付けた。そして安倍首相は今頃シャンパンの栓を開けていることだろう。

海外の反応

twitter.comのコメント欄より: ソース


Chris Pearce なんということでしょう 😮

Stephen Robert Nagy(国際基督教大学教養学部上級准教授) 本質をとらえた良いツイート。

Alexis 解説ありがとう。

Joel Ivre 状況の全体像が良く見えている投稿だった。知らないことがかなりあったよ。

bonny bernard 韓国という国がどれほど機能不全に陥っているかを表している。

David Leheny 日本の報道を見ている限り祝賀ムードなんてないが、韓国がオウンゴールを決めたこと、そしてアメリカの不振を買いそのツケを払わされることになるのは確かだろうね。

Honey Mustard Lawson 安倍からしたらまさに自分の主張を正当化してくれるようなことを韓国側が勝手にやってくれたって感じだわな。まるで安倍が韓国側に金でも渡したんじゃないかってくらいに見事なオウンゴールだよ。

KP ムン大統領は自ら米国の同盟相手として信じるに値しない、頼みにならない人物でることを証明してしまった。韓国という国を非常に悪い立場に追い込んだのは間違いない。

Jay H. 共有ありがとう、とても興味深い内容だった。それにしてもこんなカードまで出しちゃって... 韓国に残されたカードなんてあるんだろうか?

chulsoo kim 君の主張は1つ肝心なところを見過ごしてしまっている。それは今ホワイトハウスににいるのはグリーンランドを買いたいとか言いだすあの頭のおかしいトランプだということだ。普通の大統領であればそうかもしれないがトランプ政権が今回の決定をどう考えるのかを断言するのは焦り過ぎだ。

Karl Friedhoff 韓米防衛費分担金特別協定で影響が出るのは必至だろう。5年に一度から毎年更新に変わったこの協定の交渉が互いに互いの悪感情を増幅させる悪循環に陥るのは想像に難くない。

chuck_m. 🍧 🐒 従属主義&チュチェ思想(人民が革命と建設の主体である」という金日成の指導の基本理念)に染まったムン大統領は自らの破局に向かって大きな一歩を踏み出した。日本はブルーハウス(青瓦台/韓国の大統領官邸)が在韓米軍の撤退を要求し始める可能性を本格的に視野に入れ始めたことだろう。


元大韓民国空軍士官で米国の弁護士 - Christopher Jumin Lee
韓国の与党党首、GSOMIAの終了に対して国家安全保障上の懸念を提起することは「新たな日本の "collaborator(協力者/内通者/敵国に協力する人)"」のような振る舞いであると主張。



ええと...
というわけで "collaboration megathread" をご覧いただきありがとうございます、でいいのかな。 collaboration:協力/協調/敵国への協力
megathread:総合板/総合スレ


Kyle Pope まさか本当にそんなことを言うはずがないだろセンセーショナルに誇張しているだけだろ、と思っていたら、本当に言ってた。

이주민 / Chris Lee(Christopher Jumin Lee) 私も同じ境遇さ。

「hahaha こんなことが本当であってたまるか。あれだろ? クリックベイトだろ?」と思って記事を開いたよ。 clickbait(クリックベイト)わざと扇情的な見出しやサムネイル画像をつけてネットユーザーのクリックを誘う手法

Giwaffe Moon will lead Korea to doom.
(ムンは韓国を破滅へと導くだろう)

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