英国の日刊タブロイド紙『デイリー・メール』より

ピアーズ・モーガン:ヘンリーよ、まるで愛国心があったかのような見せ掛けの涙を流すのは止していただきたい。君は王族から退く必要はなかった。君は妻を喜ばせるために、"王族のキム・カーダシアン" になるために女王や君主制や軍や自分の国を見捨てることを決めたのだ。

PIERS MORGAN: Spare me your 'patriotic' crocodile tears, Harry - 20 January 2020

ピアーズ・モーガン:
イギリスの人気テレビ司会者、ジャーナリスト、作家、テレビのパーソナリティ。現在はイギリス最大の民間放送局ITVの朝の看板番組『Good Morning Britain』の司会を務めている。





ヘンリー王子が悲しみに暮れている。

実際、彼は自身が感じているその「大いなる悲しみ」を人々に知ってほしいと思っているのだろう。

だがその「大きな悲しみ」の原因は彼ら自身にある。彼と彼の妻であるメーガンがロイヤルファミリーを辞め、北米に行き、「フルタイムのセレブリティ」になることを決めたからだ。



「フルタイム」から「パートタイム」の王族になることで王室の公務を減らすことを夢見たヘンリー夫妻は今月初めに“王室離脱”を宣言した。

そして先日、それに対するエリザベス女王の声明と最終決定が発表され、夫妻は私人としてカナダに長期滞在することを認められた。同時に夫妻はこの春以降は王族の称号を使わず、公金を受け取らないことで合意することになった。

昨夜のロンドンの高級レストランで開かれたチャリティーの公式プライベートディナーでヘンリーはスピーチを行い、「やめる以外に選択肢がない」と説明した。

そして彼はそのスピーチの中でこの結果に至った原因は何か、"誰を責めるべきか" を人々が間違えないようにこのように発言した。

皆さんは長い間私を見守ってくれました。しかしメディアは強い力を持っています。いつの日か私たちが互いに力を合わせて、メディアの力を上回ることを願っています。なぜならこれは単に私たちも問題よりも大きいからです
「私はこれまでと同じようにこれからも自分の国を大切にする同じ男であり続けます」

「この国を支え、慈善団体や軍関連の団体を支援するため人生を捧げます。それは私にとって非常に重要なことであり続けます」

「イギリスは私の故郷であり、愛する場所です。それは決して変わりません。」

そして彼はこう主張した。

「私が明確にしたいのは、私たちは立ち去っていくわけではないということです。皆さんから離れていくわけではないということです」

この時点で、私は遺憾ながら吹き出してしまった。



ああ、そうでしょうそうでしょう。

確かに世間に受け入れられている唯一の物語/文脈は "哀れにもヘンリーとメーガンは卑劣で人種差別的な英国のメディアによって国を追い出されてしまった" だ。これは特にTwitterで顕著だ。

まったくもってその通り。

彼らが環境の大切さを説きながらプライベートジェットをタクシーのように使用していたことを我々は恥ずかしくも非難した。

ヘンリーとメーガンが貧しい人々にもっと注意を払うようにツイッターで訴えた同じ週に、ニューヨークで総費用50万ドルのベビーシャワー・パーティーに参加することは少し不適切ではないかなどと我々はずうずうしくも非難した。 ベビーシャワー:出産前に妊婦を祝うパーティー



ヘンリー&メーガン夫妻が新居改築に税金300万ドルを使うなど国民に家族の贅沢なライフスタイルへの支出を求めておきながら息子であるアーチーの姿を公衆に全く見せようとせず、またテニスのウィンブルドン選手権を観戦に訪れたメーガンがボディガードを使って他の観客に彼女の写真を撮影することを禁止していたことに対する非難など衝撃的としか言いようがない。

この国のメディアは "彼らをいじめた"、おっしゃる通りだ、そして彼らに対する非道極まりな扱いは全て "メーガンが黒人の母親を持っている" ことに起因する - 白人と黒人の二つの人種を持つ女性が英国王室の一員になることがどれだけ素晴らしいかを18か月間にわたって喧伝していたにもかかわらず。



なので不快極まる英国のメディアを代表して、私はこのリッチで特権的な公人をあらゆる種類の説明責任にさらしたことを謙虚に心から謝罪したいと思う。誠に申し訳ない。

自分たちの将来について語った今回のスピーチの会場に、夫妻にフレンドリーなごますり記者だけが招かれ我々のようなメディア関係者が締め出されたのも、当然の報いというものだ。
だが当然 "哀れにもヘンリーとメーガンは卑劣で人種差別的な英国のメディアによって国を追い出されてしまった" とは別の見方も存在する。

例えば、単に自分たちは特別な人間だから何をしても許されると思っている、偽善的な、甘やかされて育った駄々っ子の二人組が、王族であることに伴う責任を放棄し王室の称号や王族としての特権だけを都合よく享受しようと女王陛下と王室を脅すもブラフは通じず失敗、何も与えられることなく追い出されることになった、などだ。

というか真実はこれである。



そもそも彼らは自分たちが何をしているのかを正しく把握できていないきらいがある。

ヘンリーは昨夜のスピーチでこう言った。

「しかし今回の一件に関しては本当に他の選択肢はありませんでした」

だがこれは間違いだ。

2週間前にヘンリーとメーガンが宣言した王室離脱に対し女王陛下は、王室の任務を辞めることはできるが、辞めた場合は『HRH(殿下・妃殿下)』の称号を使用したり、現在の地位を維持したり、公的資金を得ることはできなくなるとした。

したがってヘンリーとメーガンは、昨夜彼が言ったことに反して、非常に簡単な選択を与えられていたのだ。つまりは王室に留まるか、辞めるかだ。

そして彼らは辞めることを選んだ。

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私が明確にしたいのは、私たちは立ち去っていくわけではないということです。皆さんから離れていくわけではないということです

Sorry, what?

あなた方はまさにそうしようとしているのではありませんか、ヘンリー(まもなく "元" になる)殿下?



イギリスは私の故郷であり、愛する場所です。それは決して変わりません

Oh really?

そうだとしたら、なぜあなたは北米に移り住むのですか?



私たち2人はイギリスのために誇りを持って私たちの役割を遂行し、国を代表する者としての責任を果たするためできる限りのことを行います

Oh pur-lease.

あなた方はそういったものを回避するために、その結婚生活の間ずっと泣き言を言い続け、そして今回の企てを行ったのではないですか? pur-lease=please
"勘弁してくれ"、"頼むよ" の意味合いを強くするために "please" を引き延ばした表現。 発音の仕方は "PURRRR-LEES(プ~~~リ~ズ)"




メーガンと私は結婚した時、興奮を覚えました、希望を持ちました、そして自分たちはこの国に奉仕するためにここにあるのだという意識を改めて胸に刻みました

さらにヘンリーは退くという決断は "so many months of talks(何カ月もの/あまりにも長い間の 話し合い)" の結果だとした。

私は "世界で最も偉大な数学者" などでは決してないが、彼らが結婚したのは2018年5月で現在は2020年1月だ。つまり彼らが奉仕することに興奮を覚えてから、退くまでの期間はわずか18ヶ月ということになる。

そしてそれらの期間のうち彼らは「非常に長い間」退くことを計画してきたという。

となると疑問を抱かずにいられない:彼らが実際に "奉仕することに興奮を覚えていた" のは いったい何秒くらいなのかと?



そしてスピーチの最後の部分だ。

皆さんに奉仕するのは王族としての特権でした。そしてこれからも奉仕のため生活を送り続けます

これは単なるしらじらしい嘘だ。



私たちは既に彼の言う "奉仕" がどういったものなのかを、あのうんざりさせられる動画から知らされている。

それは国よりも妻のナレーターとしてのキャリアの宣伝を優先することであり、王室の地位を商業的に活用することである。


英人気テレビ司会者ピアーズ・モーガン公式Twitterアカウント
見れば見るほど恥ずかしい気持ちになってくる。

特にヘンリーが海兵隊元帥でありながらイギリス海兵隊の重要な記念式典を欠席してまでこのライオンキングのプレミア試写会に参加し、メーガンに仕事を与えてもらおうと、ウォルト・ディズニー・カンパニー会長のボブ・アイガーに自分の妻がどれだけナレーションが上手いかをまくしたてているなどと知った時には。

英紙ザ・サン公式Twitterアカウント
ライオンキングのプレミア試写会でヘンリーがディズニーCEOにメーガンの押し売りをする。
彼らは "王族のキム・カーダシアン(米国のお騒がせセレブ)" になるだろう。

「フルタイム」から「パートタイム」の王族になろうとした彼らは「フルタイムのセレブリティ」になろうとしているのだ。

そしてどれだけ泣き言を言おうと、犠牲者面をしようと、その冷たく厳しい事実を変えることはできない。



彼らはすぐに現実の世界がどのようなものであるかを知ることになるはずだ。

ヘンリーとメーガンはこの国のメディアに対して絶え間なく批判を浴びせてきた、だが実のところ彼らには莫大なプライバシーが与えられてもいた。

彼の母であるダイアナ元妃の交通事故死という悲劇を教訓に、英メディアは英王室との共存共栄を図るようになり、行き過ぎた取材や報道を控える規定を設けるに至った。彼らはそれに守られてもいたのだ。

ヘンリーとメーガンの最近の6週間の休暇中に、彼らの写真が1枚も出回らなかったのはそれが理由だ。

だが英王室から離脱し単なる "ひたすらに金を追う強欲なセレブリティ" の一員に仲間入りした瞬間から、彼らは容赦ない米国のタブロイドメディアとパパラッチの餌食となるだろう。

したがって、ヘンリーは昨晩のスピーチで「私が今まで取り組んできたことから家族を後退させることは、より平和な生活になりたいと願うことに一歩踏み出すことでした」と述べていたが、その新しい「平和な生活」への願いは完全に妄想でしかない。

率直に言ってしまえば、この一連の物語における彼の見解のほとんどすべてが妄想だった。



とどのつまり、彼は自身の運命を決める選択肢を与えられていたが、女王や君主制や軍や自分の国を見捨てることを決めたのだ。

だからまるで愛国心があったかのように、この国に忠実であったかのように、見せ掛けの涙を流すのは止していただきたい。

ヘンリー、君は大金と妻の映画キャリアのためにそれらをすべて捨てたのだ。

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海外の反応

dailymail.co.ukのコメント欄より: ソース


BLxx ピアーズ・モーガンがキレッキレでヤバイ。

Bhoy1 普段はピアーズ・モーガンに同意することは少ないのだが、これに関してはドンピシャすぎる。

Vesuvius_at_home ウィリアムとキャサリンは女王と英国のために一生懸命働いてくれている。彼らは同じように多くのメディアの注目を集めている。

結局ヘンリーとメーガンは仕事をしたくないだけなのだ。メーガンは王室の公務、そして王族としての公的機能なしに王族の生活を送りたいと考えている。

ハリーとメーガンからすべての称号が剥奪されるべき理由がこれだ。彼らに『HRH(殿下・妃殿下)』は不相応だ、 単に "Mr and Mrs Markle" とするのが相応しい。 Markle: メーガン妃の旧名 - レイチェル・メーガン・マークル(Rachel Meghan Markle)

Rerb ざ、残酷すぎる...

いやまぁ言ってることは「まさにその通り」なんだが。

London Bus だがこれは "もの言えぬ大衆" の総意だ。

Sarah かくして王子は彼を財布とステータスシンボルとしてしか見ていない人間によってすべてを剥がされたのであった。

Aristotle まさに正鵠を射た意見。彼は辞める必要はなかった、だが自ら辞めることを選んだ。

私は王室の熱烈な支持者ではないけれど、彼らによる王室の使われ方にはさすがにムッとさせられた。あんなものは一般的な良識の問題だ、悲しいことに彼らにはそれが欠けていたわけだが。

Gaia Zance 海軍のトップなのに慰霊祭に行かずにディズニーのCEOに自分たちを売り込みに行った男が、いまさら何を言ったところで、ねぇ。

Twinkletoes1980 ヘンリーはカナダに行けばカメラに追われることはないとか思っているのかね???

彼は家族を守りたいだの、母親のように追いかけられたくないだのと言っているけど、どう考えても彼を取り巻く環境はもっと悪くなるはず...

silly silly Harry.
(愚かな愚かなヘンリー)

Justfixit まぁ勝手に退くことを選んだのだから好きにさせればいい。だが今後も英国の納税者の金が彼らにわたることは決して許してはならない。

Riverqueen "君は妻を喜ばせるために、"王族のキム・カーダシアン" になるために女王や君主制や軍や自分の国を見捨てることを決めたのだ"

ほんこれ。そして数年後に妻に捨てられ一人英国に帰ってくるなんてことになりそうで怖い。

Mick the Millar 同意。ヘンリーは口を開くたびに矛盾することばかり言っている。

JohnnyZone いやほんとよく言ってくれた。ヘンリーが退かなければならない理由なんて本当になかった。というか "退かなければならない理由" って何よ? 全然語ってなくね?

Lucy Lucy 私の考えと同じだ。彼は(彼の妻と共に)自分を犠牲者に仕立て上げようとしているが何もかもが自業自得だ。

Aria1 大多数の人間が考えていることを述べる勇気を持った記者がいてくれることに感謝だ。

PollyD So well said!!!!
(本当によく言ってくれた)

この決断は強いられたものではなく彼が選んだものに他ならない。潔さの欠片もねぇ。

Media-lies4ever 王室の庇護を失った彼は今後パパラッチだけでなく名声にたかることで生きる人間、買う者がいれば何でも売ろうとする人間に囲まれて生きることになる。彼はまともでいられるだろうか...

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