ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド:レビュー
The Legend of Zelda: Breath of the Wild Reviewby GameSpot Reviewed Mar 2, 2017
息をのむような傑作
その神秘的なオープニングからアクション満載の結末まで、 「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」は任天堂の崇敬されたシリーズの革命だ。 それは原点回帰と未知の領域への飛躍の両方を成し遂げ、共にあなたの期待を上回ることだろう。近作は他のゲームで完成されたデザインやメカニックを取り入れることで まったく新しい、だが同時に疑いようもなくゼルダシリーズらしい作品を作ることに成功している。 これは任天堂のユニークな才能を具現化した真に魔法と呼ぶべき作品で シリーズの過去作に馴染みがない人も、誰もが遊ぶべきゲームである。
「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」は今までのシリーズとは違い、 プレーヤーにまったく新しいやり方で考えることを余儀なくさせるサバイバルゲームだ。 この世界ではプレーヤーは慎重で、創造的で、機知に富んだ人物にならなければ戦いぬくことは出来ない。 プレーヤーは鎧以外は全てフィールドから入手する必要があり、 敵から奪うことで新しい武器を手に入れ、 周囲にある素材を組み合わせることで回復するための食事やエリクサーを準備する。
ゲームオーバーは突然やってくる。 それは強敵によるものかもしれないし 危険な道のりで準備を怠ったことによるのかもしれない、 だがいずれにせよプレーヤーは過去のゼルダのゲームから学んだほとんど全てを再考することを余儀なくされることだろう。
この世界にはたくさん見るべきものが、達成すべきものが、学ぶべきことがありプレーヤーは決して この世界をコントロールできるなどと感じることないだろう。それはとても素晴らしいことだ。 多くのゲームがゲームの初期段階での興奮と好奇心に力を入れているが 「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」では予期せぬ発見の興奮を最初から最後まで持続させることに成功している。
おなじみのヒーロー・リンクが100年間の冬眠を経て目覚め、墓のような洞窟の中から出た瞬間から驚きが始まる。 洞窟から出てすぐの崖でプレーヤーは広大なハイラルの世界を目の当たりにする。 それはシリーズ過去最大規模の世界だ。
厳しい天候やリンクの肉体的限界に抗いながら、目的を達成するために広大な平原と山々を渡り歩くことになる。 フレームレートの低下がいくつか見られることもあるが、 ハイラルの世界は一貫して感動的であり、至福と興奮を引き起こしてくれる。
戦闘
シリーズお馴染みのガノンを倒し、ゼルダ姫を救うという目的のために プレーヤーは木の枝片手に徘徊するゴブリン達から身を守りながら探求を開始する。 だが様々な武器を手に入れるのに時間がかかることはない。 ほぼ全ての敵が何らかの武器や盾を持っていて、彼らを打ち負かすことができればその武器はプレーヤーのものになる。 これは全ての武器が有限の耐久性を持っていることを考えれば神の賜物と言えるだろう。
プレーヤーは冒険の間に数百とは言わないが何十もの武器を壊してしまうことになるだろう。 それに違和感を持つ人もいるはずだ、今までのゼルダシリーズでは武器はプレーヤの進歩を定義していたのだから。 戦闘中に特にカッコいい武器が砕け散ってしまった時、プレーヤーの心もまた砕けるような気分になるだろう。 だがそれでも進まねばならぬとプレーヤーは学ぶのだ。
武器が不足するということはありえない。 一貫して同じ武器を使い続けるということは出来ないが 武器を失うたびにプレーヤーはこの先の道のりでより良いものが見つかるはずだ と思うようになるだろう。
実際 武器は重要ではあるが、それを使いこなせるかどうかの方が重要になってくる。 敵は賢く 異なる戦術を利用して襲ってくるので プレーヤーは敵の行動を徹底的に研究することを強いられるだろう。
一般の敵は攻撃を仕掛けてきた時に盾をうまく利用することで転倒させることができるが 強敵はこの戦術をたった一撃で破壊してくる。 そのような場合には適切なタイミングでパリィするか素早く身をかわすことが不可欠だ。 そうやってスローモーションの瞬間を誘発して、 脆弱な敵に対し猛烈な攻撃を可能にする。 これらの動きは厳しい状況に陥ったときの最後の防衛線であり、正確なタイミングが要求される。
予期しない出来事
「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」では無数の予期しない出来事が起こりうる。 ゲームは決して教えてくれないが 例えば、敵の矢を盾でブロックするとその矢が所持品に追加される。 敵が木製の武器を持っているときにファイアーアローで攻撃すると敵の武器に火が付く、 戦いを難しくさせるがこれもまた教えてはくれない。これらの出来事はプレーヤーにとっては刺激的だろう。 今日のゲーマーは予測不能な展開を持つゲームに出会うことは珍しいだろうから。 例え50時間以上ゲームをプレイしたとしても、例えガノンを倒せるくらいになったとしても、 プレーヤーに脅威をもたらす敵は存在し続け、 依然複雑なルールを勉強する必要がある。
ゲームを進めるにつれてプレーヤーの力と知恵は増すが、 決して自分が無敵であるなどとは考えることは出来ないし ゲームが終わりに近づいた段階でも緊張は持続する。それはプレーヤーにとっては喜ばしいことだろう。
ルーン
武器以外にもリンクはルーンと呼ばれる魔法のスキルを使うようになる。 例えば魔法のロープで金属製の物体を動かす能力などがあり、これは敵に大きな鉄箱を落とすのに役立つ。リンクはまた限られた時間、敵や物体の時を止めるルーンを使用することが出来る。 物体の時間が凍結されている間はその物体にかけられた力は すぐに反応するのではなく、エネルギーを吸収し続ける。 そして時間が再び流れ始めると集められたすべての力が瞬時に開放される。 これによってリンクは重すぎて動かせない物体を動かすことができたり、 反撃の恐れなしに何度も無防備な敵を攻撃することができるようになる。
ルーンは戦闘やパズルにおいて、創造性と問題解決両方をプレーヤーにもたらしてくれるだろう。
ダンジョン
ゲームの4つのメインダンジョンは主にパズルに焦点を当てており少数の敵しか散らばっていない。 過去のゼルダのゲームのダンジョンのように、 ドアを開くためのキーを見つけることに集中するなどということがないので少し戸惑うかもしれない。 だが代わりにダンジョン自体を操作し、重要な領域にアクセスするために 文字通りその形を変えることが目標となる。
それは伝統からの素晴らしい脱却だが、最後の楽しみとしての挑戦的なボスとの戦いはちゃんと残っている。 一方でゼルダシリーズらしい奇妙で魅力的なボスは姿を消し ダークで倒錯した強力な戦闘員に取って代わった。 普通の敵との戦いのようにプレーヤーは細心の注意を払って行動しなければならない。
メインダンジョンは重要だが世界に点在する小さな祠のほうが魅了だろう。 そのミニダンジョンは100種類以上が地図上に散在しているという。 その大部分はリンクのルーン能力の理解と熟練をテストするパズルとなっている。
ミニダンジョンのいくつかは数分でクリアできてしまうが 大規模で多段階のプロセスを要求するものもたくさんある。 外の厳しい世界とは違い頭を使うことが要求されるこのミニダンジョンはプレーヤーに一息つかせてくれるだろう。 また「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」の印象的な物理システムを大いに活用している。 何をすべきかを把握することは闘いの半分にすぎず、残りの部分はそれを正確に実行することだ。 したがって単純なパズルを解くだけでも非常に大きな満足感を得ることができる。
例えプレーヤーが次の目的地を探して移動していても 新しい祠のかすかなオレンジ色の輝きを見てしまえばそれを無視できず 思わず寄り道してしまうことだろう。 それらを探してもゲームを速くクリアするのに役立つわけではないが、 ハイラルの世界を隅々まで探索する理由となり、また時には一服となるはずだ。
自然環境
ある意味で驚きなのは世界の探索が戦闘やパズル解決よりはるかに難しい というのがよくあることだ。 リンクは主にその足で移動し体力計が許す限り走るができる。 またリンクは今作では崖や壁のような垂直面を登ることが可能だが 同様に体力計の影響を受けている。
世界の探索はリンクの体力限界や厳しい天候により時には苦労をするかもしれない。 だが簡単な道ばかり選ぶことは「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」の最高の瞬間、 発見の喜びや困難を乗り越えた達成感などを奪いかねない。
金属製の武器や防具を装備していると雷を受けることがある。 また雨が降り始めると壁を登ろうとしても数フィート以上登ることができなくなる。 Eldin山の激しい斜面に備えて木製の盾を持っておくべきだろう。
山の頂から望むハイラルの世界はとても美しいが 高いところにいるということは他にも利点がある。 リンクはゲームの早い段階でパラグライダーを獲得でき、それを常に使うことが出来るようになる。 パラグライダーは高い建物や崖から落ちたときにも役立つが過酷な戦いやハイキングの息抜きにもなる。 山や塔を登りきったらグライダーで広大な土地を滑空する良い機会となるだろう。
もしプレーヤーに腕があれば草地の丘や凍った斜面を 盾をスノーボードとして使用することで滑っていくことが可能だ。 盾の耐久力が持つ限りいつでも丘を滑り降りることが出来、 特に滑りながら崖をジャンプし パラグライダーで滑空しながら町に降り立つことができた時にはかなり満足感を得ることが出来る。
NPC
今回の新しいハイラルの世界にはいくつか町が存在し それらはスタジオジブリの「もののけ姫」のような控え目で田園的な特性を模倣している。 同様に魅力的なのはプレーヤーが道中で出会う冒険者だ。 彼らはユーモア溢れる冗談や 奇抜な条件のサイドクエストを提供してくれる。
プレーヤーは強大なガノンとの戦いが迫り来ても 常に生き残るために戦うのに多くの時間を費やすことになる。 対照的にNPCとのやりとりはプレーヤーに一時の安らぎを与えてくれる。また助けを求める友好的な人物を手助けする機会にもなる。 「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」の心地よい気晴らしは、しばしば最も記憶に残る瞬間となる。
総評 10/10 必ずプレイすべき
極めて美しい環境、賢い敵キャラ、難解なパズル、それらだけでも素晴らしいが 「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」は数十時間経っても 新しいルールと可能性を新たに発見させプレーヤーを驚かせ続ける。 それこそがこの作品の貴重で素晴らしい所だ。このゲームは自分が成長していってることを実感させてくれる、だが同時に 挑戦と好奇心の感覚を維持し続けることに成功している。 それらは作品全体を通して一貫した満足感を与え続けてくれるだろう。
「ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド」は ゼルダの伝説シリーズの今後を決定づける作品であり、任天堂がこれまでに作った作品の中で最も素晴らしいゲームだ。
良い点
- 美しくロマン溢れるオープンワールド
- 多種多様な難解なパズルがてんこ盛り
- 間抜けだが驚くほど人間らしいNPC
- この世界の雰囲気を巧妙に強調する繊細なサウンドトラック
- やりがいのある戦闘システム
- 探索を完全に報わせるサバイバルのメカニズム
- メインクエストを終えても続くたくさんの謎と発見
- たまにフレームレートの問題が起きる
今日だ!届くぞ!やるぞ!翻訳ありがとう!
返信削除すごそう
返信削除グラヒドス
返信削除なんでメタスコアが99点じゃないんだ!
返信削除昔と違ってゲーム全体の完成度が高くなっている
とはいえ、厳しすぎるだろ。
別のサイトだと27個のレビューの内
100点満点が17個しかなくて
あとは90点台のみ。軽くショックだった。
絶対に買う。
返信削除傑作の臭いがする。
メタルギアみたいにやり込める様なゲームなってる気がするな。
任天堂の社運をかけた渾身の一作といったところか。
確かにちょっと画像見ただけでも凄そうだな
返信削除スゲーな!switch興味なかったけど、このゼルダはめっちゃやってみたいなーでもゼルダの為だけにswitch買うのもな…
返信削除やばい、20年ゲームやめてたけどこのためにswitch買うかも。
返信削除日本人にオープンワールド作るのは無理、とか言ってた内外のゲーム開発者の横っ面に、強烈なビンタをかましてやったなwww
返信削除switchは正直期待していなかったけど、これ読んだりトレーラーみたりしたらゼルダやりたい!switchほしい!ってなった。
返信削除トライフォース、時オカと同じゲームとは思えないくらいまったく違うのに神ゲーだったんだよね
返信削除これもそうなのかな?
この連休でくそほど遊んだけど、まだまだやってないことは残ってる
返信削除おそらく1割も遊べてないのだろう
任天堂史上最高、どころではない
ゲームの歴史を新しく更新したといっても過言ではないだろう
これをやると、今までのオープンワールドって別にそんなオープンでもなかったんだなと思い知らされる
返信削除ブレワイをプレイして思った
返信削除このレビューでは自分の成長が分かると
書いてあった。それを肌で体験した
ライネルという凄く強い敵キャラ、最初は
見つからないようにビクビク行動するが
最近では強い武器が欲しくてどんなに強い種類
でも戦いに望む。これは他のゲームではあまり
ない事だと思う