アメリカのテクノロジー系ニュースサイト『The Verge』より

イーロン・マスクが火星を目指す巨大ロケット「BFR」の最新情報を公開

Elon Musk reveals updated design for future SpaceX Mars rocket - Sep 17, 2018

SpaceXのCEOであるイーロン・マスク氏は民間人としては初となる月旅行者第一号を発表するイベントでSpaceXが計画する大型ロケット『Big Falcon Rocket(BFR)』の設計の最新情報について語った。

マスク氏によればこのロケットが完成すれば最大積載量は100トンにもなり火星にまで行くことができると主張している。ただし後者に関しては軌道上で燃料補給可能なタンカー型宇宙船のようなものの手助けが必要になるとのことだ。マスク氏はまた火星の表面に着陸する方法のシミュレーションを披露した。




新型宇宙船BFRはSpaceX社が月と火星に人間を送るという計画のために考案されたものであり、最終的な完成品はおよそ387フィート(約118m)ほどの高さに達するという。これは40階建ての建物とほぼ同じサイズであり、かつて月に行ったNASAのサターンVロケットとほぼ同じ高さだ。またBFRには現在同社が開発中の液体メタン/LOXの液体燃料ロケットエンジン『ラプターエンジン』が31機搭載されるという。

この新型巨大ロケットは巨大なロケットブースターと大型貨物宇宙船の二つで構成され、全長55mのビッグファルコン・スペースシップ(BFS)と呼ばれる宇宙船部分には最大100人の乗客を収容できるとしている。ロケットブースター部分も宇宙船部分も再使用が念頭に置かれているためブースター部分はファルコン9のように自力で着陸可能になっているとのことだ。

またマスク氏によればこのBFRは惑星間輸送システムとなることを意図して設計され、火星に燃料基地があれば火星からアステロイドベルト(火星と木星の間にある小惑星の軌道が集中している領域)、さらには木星にまで達することが可能で同様の方法で太陽系の範囲であればどこにでも行くことができるという

マスク氏は2016年に初めてBFRの具体的な詳細を発表、その後全体的にスケールダウンさせた改良版を発表し今回また設計の見直しを行った。

特に宇宙船本体であるBFS部分はこれまで小型の大気圏内用2基、宇宙空間用4基の計6基で構成されていたが新たな設計では巨大なラプターエンジン7基で構成されている。また機体後部(※垂直着陸するため下部と言った方が適切かもしれません)の尾翼は2つから3つに変更された、これは各尾翼の先端から着陸用の脚が展開される設計になったからとのことだ。
SpaceXは現在同社の本社の近くにあるポート・オブ・ロサンゼルスでBFRを開発中だ。同社はこれまでにロケットの主要コンポーネントである大型推進剤タンクの圧力試験やラプター・エンジンの点火試験などのテストを実施、その結果を公表してきたが今日行われた発表会ではさらにロケットの円筒形ブースターの完成部分の写真が披露された。

マスク氏によればまずは無人でのBFRの発射テストを数多く行うとのことだ。SpaceX社の社長であるGwynne Shotwell氏は2019年後半にもBFSを特定の高度まで飛ばしその後着陸を試みる発射/着陸テストが開始されるだろうと語った。これは同社がファルコン9で行った2012年のテストと同様のものと推測される。

マスク氏は最終的には火星への最初の飛行を2022年に、有人での火星旅行を2024年に実施するとしている。ただしファルコン9ロケットの発展型である『ファルコンヘビー』が当初の予定の2倍近くかかったことを考えれば予定通りに事が進むかは不透明であり、マスク氏本人もそれを認めている。



同氏はBFRの開発にはおよそ50億ドルのコストがかかると考えており、現在のところSpaceXがこの計画に費やしているリソースは全体の5%未満とのことだ。

彼はまたSpaceXは国際宇宙ステーションへの宇宙飛行士や貨物の輸送、国防総省やその他顧客の衛星打ち上げによってBFR向けの資金を調達できるだろうと明言している。またこれから運用にっ向けて動き出す、数千基の小型人工衛星を地球周回軌道に打ち上げて巨大なブロードバンド通信網を作る同社の「Starlink」プロジェクトもそれに寄与することだろう。

そして当然のことながらBFRを使った世界初の民間月観光旅行の乗客第1号として発表された、6~8人のアーティストを招待したいと語った日本の前澤友作氏を始めとする個人の後援者も計画の実現に大きく寄与するはずだ。

「BFRを利用したいという個人の顧客、あらゆる顧客はこのロケット開発の費用捻出に非常に役立っている」

マスク氏はそう語っている。

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海外の反応

reddit.comのコメント欄より: ソース , ソース


Soultwist あれ? てっきり民間初の月旅行者はイーロン・マスク自身がなると思ってたのに日本人になったの?

danielravennest イーロン・マスクは火星で命を終えたいと語っていた、ただし "火星に衝突して死ぬ" とかではなくな。 つまりはそういうことだ。

echo-chamber-chaos 正確には「どうせ命を終えるなら地球ではなく火星の方がいいじゃないか、ただし衝突して死ぬのはかんべんな!」だな。

echothree33 なんかこの日本人を民間初の月旅行者ってことで宣伝しているけど実際にはこの宇宙船にはもっと大勢の人間が乗るわけだろ?

Pluto_and_Charon 宣伝効果の最大化を狙ってのことだろうな、実際かなりの申し込みがこの会見以降殺到すると思うぞ。月旅行はスペースXのBFR開発の資金集めにかなり寄与するはずだ、その席のチケット販売だけで何億ドルも集められるだろう。

hexydes 民間人が数日間ISSに滞在するだけで1人あたり約2,000万ドルの費用がかかったことを考えると、さらにその権利を得るために喜んで大金を払おうとした人間が大勢いたことを考えると普通に席は埋められそう。乗客1人当たりの費用は500万〜1500万ドルとかか?

BFRに乗ることができるキャパは100人とのことだが減る可能性はかなりあると踏んでいる、だからまぁ例えば定員が35人とかになったとしても、スペースXの従業員が5人として30人×10万ドル = 1回のフライトあたり3億ドルは稼げるか?

tinyboat とても興奮している、だが同時に不安でいっぱいだ、悪いことが起きる可能性をどうしてもぬぐい切れない。まぁとにかくあと5年は死ぬわけにはいかなくなったな。

Cunt_God_JesusNipple 5年で済めばいいんだがねぇ。

hodorhodor12 CNBCの記事によれば彼の乗ったロケットは2023年に打ち上げる予定とのことだがあと5年で本当にできるのかね?

A_Mouse_In_Da_House イーロン・マスクはいつも大口をたたくからねぇ...
実際は2026年とかじゃね?

Dead_Starks 2023年ってのは計画通りにいけばの話、まぁ無理でしょ。具体的な日付が発表されてからが本番よ!

ProfessionalCherry ただ月面着陸を果たしたアポロ計画は今我々が持っているスマホ以下の性能のコンピューターで実行されていたこと、そして宇宙産業の市場規模は数十兆円、しかも成長中であることを考えると不可能とも思えないがな。

steezy13312 これほどまでに挑戦的なプロジェクトがかつてあっただろうか? まさに前人未到、これからの数年間はかなり楽しいものになりそうだ。

reefine この日本人はマジで教科書に載るレベルの伝説になるな。いったいいくら払ったんだろう?

boltzman111 イーロン・マスクはBFRの開発に50億ドルのコストがかかるとしている。今回こうして彼を大々的に発表したということは資金調達の見通しがある程度立つレベルだろうから1~3億ドルとかかね?

SubcommanderMarcos 1枚の絵画に1.1億ドル払った男だからな、そのくらい余裕だろうさ。(前澤友作は2017年にジャン=ミシェル・バスキアの絵を123億円で落札)


前澤友作公式アカウント
「月に行くことにしました、アーティストたちと共に」


前澤友作によるBFRを使った宇宙を舞台にしたアート・プロジェクト #dearMoonの紹介映像

Logan Harris ‏ 素晴らしいアイデアだ、SF作家なんかも連れて行ったら面白そうだ。

nicora02 単に金を持っている人間が月に行く権利を買った、って話かと思ったら中々インスピレーション溢れるプロジェクトじゃないの。

FailFTW そこに彼のビジョンがある、この機会に何か面白いことをしてやろうという考えがあるのは素直に評価できる。アーティストを招待することで映像や写真だけでは捉えられない何かを彼らは描き出してくれるはずだ。

DeepSapphire01 もちろん誰を選ぶのかはこの人次第だけどさ、何人かのアーティストを招待するとしているがそれが真に情熱と才能にあふれるアーティストであることを願うよ、単にどれだけ人気があるかでなくね。

frankyfrankfrank あのピカソも有名になる前からリッチなパトロンに支援されていた、他に歴史に名を残しているアーティストも同様だ。この前澤友作という日本人かなりアートに夢中だと聞くし彼の庇護を受けているアーティストは何十人といるはずだしそこから選ぶのでは?

まぁ誰を選んでも文句言われそうだけどね。

IanSzot artist's block、芸術家にありがちなインスピレーションや意欲が突然に無くなるスランプが訪れないことを願うぜ...

AxelFriggenFoley 史上初の試みだしその出来がどうあれ歴史に残るわけだしな、彼等が感じるプレッシャーはとてつもないものになるだろう。

UncleGrga リッチな日本人が度を超えた買い物をする、80年代後半を思い出すわ~。

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