映画、テレビなどのエンターテインメント業界の情報を扱うアメリカの週刊誌『ハリウッド・リポーター』より

日本のスーパーヒーロー『ウルトラマン』の日本国外でのリブートが進行中

- 2018/12/12

- 日本の円谷プロが映画プロデューサーのジェフ・ゴメスがCEOを務める製作会社『Starlight Runner』とタッグ、警察官が宇宙からの救い手へと変身する物語の再解釈を通じて世界市場へと挑む -


日本のスーパーヒーロー『ウルトラマン』が母国日本から飛び出し海外でリブートされる見込みだ。

東京に本拠を置く円谷プロダクションは映画プロデューサーのジェフ・ゴメスがCEOを務めるマルチ・プラットフォーム製作会社『Starlight Runner Entertainment(スターライト・ランナー・エンターテインメント)』とタッグを組み、日本国外でのデジタル時代のウルトラマン神話の構築を目指す。これにはストリーミング配信の実写TVシリーズの可能性も含まれる。



オリジナルである『ウルトラマン』および『ウルトラQ』シリーズは1966年から始まった人気シリーズであり、ハイテク警察官と銀色のスーパーヒーロー・ウルトラマンが地球を侵略せんとするエイリアンや巨大なモンスターから救うために戦う物語だ。

2016年の『ウルトラマンX the Movie』、昨年の『ウルトラマンオーブ the Movie』、同フランチャイズでは29作目となる2018年の『ウルトラマンジード the Movie』などの近年の映画を含め今日に至るまで数多くの続編シリーズが制作されており、映画やテレビシリーズだけでなくビデオゲームやその他のメディアでスピンオフコンテンツなども展開されている。
円谷プロダクションとしては日本国外でのウルトラマン人気を回復させたい考えで、『Starlight Runner Entertainment』はカリフォルニア州の芸能プロダクション『The Licensing Group』と組んで米国および国際市場向けのライセンシングおよびマーチャンダイジングプログラムにより複数のプラットフォームを通じてこのスーパーヒーローのリブートを図るとのことだ。

ライセンシングに関してはケーブルテレビ/ストリーミング放送/定額制動画配信プラットフォームに新しいコンテンツを提供する形になるようだ。

「ウルトラマンは私の子供時代の最高のヒーローのひとりです。このキャラクターを世界の舞台に戻すという使命を担うことができて光栄です」とジェフ・ゴメスCEOは語っている。



『Starlight Runner Entertainment』はこれまでにディズニーの『パイレーツオブカリビアン』やジェームス・キャメロンの『アバター』、他にも『メン・イン・ブラック』や『忍者タートルズ』などのスピンオフ作品を手掛けてきた事で知られている。

日本ではウルトラマンシリーズは今も継続しており玩具や関連商品により国内で年間5000万ドル以上を生み出している。

カリフォルニア州のロサンゼルスに本拠を置く『The Licensing Group』は『ターミネーター2』や『ランボー』、『モータルコンバット』などの映画制作に携わってきた芸能プロダクションだ。

製作会社『Starlight Runner Entertainment(スターライト・ランナー・エンターテインメント)』は特にフィクション作品の『作品世界』のプロデュースでの成功で知られる制作会社であり、ライセンシングやマーチャンダイジング、および複数のプラットフォームへのメディア展開により知的財産の価値を最大限に引き出す事で知られている。 (IMDb(インターネット・ムービー・データベース)より)

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海外の反応

twitter.com, tokunation.com, reddit.comのコメント欄より: ソース , ソース , ソース


Den-O なんとも興奮させられるではないか!
世界で最も古く、そして愛された "Tokusatsu" フランチャイズの一つがかつてないほどの規模で展開されるんだ!

Librarian これまで見ることができなかった素晴らしい作品が見れるようになるってことだろ? やったね!

Kiwami "米国および国際市場向けのライセンシングおよびマーチャンダイジングプログラムにより複数のプラットフォームを通じてこのスーパーヒーローのリブートを図る"

意味が分からねぇ...
これは喜んでいいのか?

円谷プロからライセンス供与された『Starlight Runner』がすでに日本で制作されたウルトラマンシリーズを複数のメディアを通じて配信/販売するってことか?
これはこれで単純に嬉しいが...

それとも『パワーレンジャー』みたいに海外版ウルトラマンを製作しようとしているのだろうか?
嫌な予感がするんすけど...

FerrousMaelstrom 海外向けに新作を作るのか、日本の新作を複数のチャンネルを通じて配信するのか... まぁいずれにせよ "toku(日本の特撮)" を欧米で合法的に消費する手段が増えることは良いことだわな。

kisalas 基本的にはウルトラマンを世界的なコンテンツにするために動き出したって解釈でいいと思う。これまでに制作されてきた/これから制作されるウルトラマンシリーズがどの国でも見やすくなるよう環境を整え宣伝するっていうのも含まれるだろうし、欧米の視聴者に向けた海外版ウルトラマンのシリーズ制作も検討しますよってことだろうね、その方法としてストリーミング配信を挙げているのだろう。

まだ話し合いの段階だから何とも言えないけど、世界展開を見据えて積極的に取り組んでいることは間違いないよ。

FerrousMaelstrom 「お住まいの地域ではご覧になれません」的なジオ・ブロッキングもやらないってことかな? だったら嬉しい。 ジオ・ブロッキング:ユーザーとサービス提供者の間の地理的要因によってオンラインサービスへのアクセスが拒否されてしまうこと



ItsFromMars 完全に子供向けな『パワーレンジャー』みたいなローカライズ作品になってしまうかもしれない、でもそうはならない気がする。 むしろ『Ultraman Great(ウルトラマンG)』に近いものになる予感がする。

Digital_Pharmacist I love Ultraman Great.

『Ultraman Great(ウルトラマンG)』
ウルトラマンG:円谷プロダクションがオーストラリアで製作し1992年に放送された特撮作品。ストーリーについてはウルトラシリーズが世界に通用するものであるとの自負から特別に海外向けた展開とはせず『ウルトラマン』と同様にエンターテイメント性と哲学的な要素を併せ持つ作品とすることが目指された。




Metron_Seijin 『パワーレンジャー』みたいなローカライズではなくちゃんとした役者をそろえたものになってほしい、CWが2014年に実写化した『THE FLASH/フラッシュ』とかそんな感じに。

パワーレンジャーにしろKamen Riderのリメイクにしろ、奇妙としか思えないレベルの下手な演技は本当に見ていられない... 7歳の子供なら楽しいかもしれないがスーパーヒーローものが好きな大人からすると鑑賞に堪えないのだ... THE FLASH/フラッシュ:超人的なスピードを武器に犯罪者と戦うDCコミックスのキャラクター、アメリカの地上波テレビ・ネットワークである『CWテレビジョンネットワーク』で実写版が放送中。

KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT 仮面ライダードラゴンナイト:『仮面ライダー龍騎』の北米向けローカライズ作品で2009年からThe CW他で放映されたアメリカの特撮テレビドラマ



scikaiju 私は間違っているかもしれないけど、これはやっぱりクランチロールで配信中のウルトラマンシリーズの人気とNetflixで2019年春に世界同時配信の新作アニメ『ULTRAMAN』に対する期待感の高まりが影響したんじゃなかろうか、今が好機だってな具合に。 クランチロール:日本のアニメ・ドラマ・漫画などのコンテンツを提供する配信サービス、およびそれを運営するアメリカの企業

Netflixで2019年春に世界同時配信の新作アニメ『ULTRAMAN』

Kurenai ウルトラマンシリーズがクランチロールで大人気だったかというとそんなことはない。失敗したってことはないだろうが少なくとも想定していたよりも視聴者数を稼げなかったんじゃないか、そんな印象を受ける。

円谷プロはより多くの欧米の視聴者を獲得しようと前々から動いていたがここにきて勝負に出たってことじゃなかろうか? 記事を読んだ感じじゃDCユニバースで成功した世界展開を参考にしようとしているのかな、要はアメリカ制作の新作/大作を配信しつつ過去のタイトルも見れるようにする的な。 DCユニバース:アメコミのDCコミックスに登場するキャラクターを主人公としたスーパーヒーローの一群が共有する架空の世界、及びその作品群


Guyver Spawn アメリカで "toku(日本の特撮)" ファンであることの苦労は何かってーと、ファンシーンがあまりにもニッチすぎてファンサブに頼らざるを得ないシリーズが多すぎる、ファンサブがあるせいで正規の字幕付きの配信が来ないって点だからな...

Librarian クランチロールはそもそも日本のアニメ/マンガに特化したプラットフォームだからな、客層が違うんだから人気が出ないのも当然っちゃ当然だ。

Kaiju(怪獣) & toku(特撮)に対するマーケットは確かに存在する、だが問題はそんな正しい客層へコンテンツを届けるためのプラットフォームがないことだ。例えばこれがより幅広い層を持つネットフリックスだったらもうちょっと違う結果になっていたはず。

ケーブルテレビのSyfyとかで 『牙狼-GARO- 』 や『Sh15uya 』とかの大人向けな特撮テレビドラマ作品が放送されてきたけどこっちは放送される時間帯がやっぱりターゲットおよびターゲットになり得る客層とズレていた。そういった意味では今回の、コンテンツの扱い方を熟知している『Starlight Runner Entertainment』との提携話は円谷プロに躍進のきっかけを与えることになるかもな。

ShockerCyclone 期待したいところだけど不安が拭えねぇ...
日本の戦隊ものがサバン・エンターテイメントによってどう変わってしまったかを思い出してごらんなさいって話ですよ。 サバン・エンターテイメント: 東映の「スーパー戦隊シリーズ」をローカライズした「パワーレンジャーシリーズ」で大きな成功を収めたアメリカのテレビ番組の製作・配給会社



Kenny Estes アメリカで特撮ものが増えるってんだから手放しで歓迎するわ。

Ral 私も。『Starlight Runner』なら何とかしてくれるだろうと割と楽観的ですわ。

AustinTrench リブートするなら『ウルトラマンパワード』を作り直す方向でお願いできませんかね? どうかこの作品にもう一度チャンスをば! 円谷プロダクションがアメリカで制作し1995年に日本で放送された特撮作品。脚本やデザインは日本で、撮影などはすべてアメリカで行われたハリウッド版のウルトラマン。

ウィキペディア(日本版) では『アメリカではテレビ放映されたが結果は振るわず、予定されていた次シリーズもハリウッド側の意向により、中止となった』 と書かれているが ウィキペディア(英語版) では『アメリカで制作されたものの米国内で放送されることはなかった』 としている。



Captain B-Money [B$] ‏ どう転ぶかはわからんがウルトラマンが盛り上がっていることは良いことである。

Richard Shirley 半世紀にわたってウルトラマンのファンで有り続けているが(というかそんなに時間が経過してしまっていることにビビるが)、これがアメリカでのウルトラマンフランチャイズに対する人気の復興、その始まりとなることを願ってならない。

このフランチャイズは我々 "toku(日本の特撮)" ファンだけでなくヒーローものを楽しめる人間ならば誰もが夢中になれるシリーズだ、彼らの大きさに関係なく、な。

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