アメリカ合衆国のリベラル系オンラインメディア『ハフポスト』 より

コロラド州デンバーの学校で起きた銃乱射事件で生き延びた小学六年生:「死ぬなら最後まで戦ってから死ぬ」

6th Grader Who Survived Colorado School Shooting: ‘I Was Going To Go Down Fighting’ - 05/08/2019



犯人が銃を乱射している中で金属バットを握りながらロッカーの中に隠れていたと12歳の少年がCNNのニュース番組『CNN Newsroom』のニュースキャスター、ブルック・ボールドウィンの質問に答えた。

「もし倒れるなら、最後まであがいて戦ってから倒れる」

彼はそう口にした。



5月7日(日本時間8日)にコロラド州 ハイランズ・ランチにある小中高一貫の学校「STEMスクール・ハイランズ・ランチ」で 男2人が銃を乱射し18歳の男子生徒が死亡、生徒8人が負傷する銃乱射事件が起きた。CNNのインタビューに答えた12歳の少年、ネイト・ホーリーはこの学校に通う6年生の男の子であり事件の生き残りだ

ネイト君は翌日のCNNの取材に対しこう答えた。

「物凄く怖かったです、クラスの少なくとも半分の子供たちはそれが始まるとワッと泣きだしました」
ネイト君が言うには、事件が始まるとまず彼の先生は机の後ろに隠れるように生徒に指示し、それから銃撃犯が教室に近づくとロッカーの中に隠れるように指示したという。



1999年に銃乱射事件で生徒ら13人が犠牲になったコロンバイン高校からわずか7マイルの距離にあるSTEMスクールに進入した銃撃犯は学校の奥深くまで入り込み2つの教室に入ったと警察は発表している。なお犯人はこの学校の生徒だと見られている。

コロンバイン高校銃乱射事件から20年を迎えた先月、同校では犠牲者を追悼する式典が行われていた。

ネイト君の父親であるスティーブ・ホリー氏はCNNに対し、学校での銃乱射事件が発生あるいはその危険性があることから "lockdown(学校内避難:子どもの安全のために帰宅させずに教室内に避難させること)" された子供を迎えに行くのはこれが3回目だと語った。
以下CNNがデンバーの学校で起きた銃乱射事件で生き延びた小学六年生にインタビューした動画とその翻訳



ブルック・ボールドウィン 「それではネイト君、調子はどうですか?」

ネイト・ホーリー 「今は大丈夫です」

「でも事件の時は物凄く怖かったです、クラスの少なくとも半分の子供たちはそれが始まるとワッと泣きだしました」

「本当に恐ろしくて、先生も僕たちをロッカーに隠れさせなければなりませんでした」

(絶句するブルック・ボールドウィン)



ブルック・ボールドウィン(左の女性・CNNのニュースキャスター) 「もし自分がその場にいたらと思うと想像するだけでもとても恐ろしい話です。そんな事件があった後にもかかわらず今日、この場に来てくれた君の勇敢さをまず称えさせてください」

「では昨日いったいどんなことが起きたのか我々にわかるように語っていただけますか?」



ネイト・ホーリー 「僕は耳がいい方なので聞こえたんですが、ドアの向こう側で彼らが銃を撃った音が聞こえました。縮み上がって動けなくなりました。」

「それからサイレンの音が聞こえて、先生に机の後ろに隠れるように言われていたんですが、誰かが冗談を言うと先生は静かにするように言いました」

「銃撃犯が教室に近づいてくると先生は僕たちをロッカーに移動させました」

「僕は教室の隅っこにあるロッカー、ドアのすぐそばのロッカーに隠れました」

「もしものために金属製の野球バットを握っていました」

「もし倒れるなら、最後まであがいて戦ってから倒れようと思ったから」



(絶句するブルック・ボールドウィン)



ブルック・ボールドウィン 「君は最後まであがいて戦ってから倒れようとしたんですね」



ブルック・ボールドウィン 「ちょっといいですか? ネイト君、君は今何歳ですか?」

ネイト・ホーリー 「12歳と半...12歳です」

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海外の反応

huffpost.com, twitter.comのコメント欄より: ソース , ソース


Brian Morris 12歳の子供にこんな覚悟をさせるこの国は終わってる。

Ristin Raccoon 子供が欲しがっているのは学校賞だ、パープルハート章じゃねぇ。 パープルハート章:アメリカ合衆国の戦傷章。日本語では名誉負傷章、名誉戦傷章、名誉戦死傷章などとも訳される。

Bilguun Tugs-Amgalan 真にデストピアな社会。12歳の子供が学校に通うのに死を覚悟しなければならないなんて。これがアメリカの日常でいいのか? デストピア:ユートピアの正反対の社会

Helen Kim 死を覚悟する戦いのための精神的な準備を12歳の子供にさせるとかもう...

Sue Huybenz 我々は子供たちの安全のために銃規制を進める義務がある。

バックグラウンドチェック、警告法案、対人殺傷用銃器の禁止、安全な保管の徹底。これらの法律が州レベルで施行されるだけで大きな違いを生む。そして最終的に全国レベルでこれが認められなければならない。 警告法案(red flag laws):ある人が危険の前兆をみせた場合に銃所持の一時的な禁止を裁判所に命じさせる銃暴力防止法。犯罪が行なわれる前に銃を持たせないようにする法律。

Mattie Marie 君の意見は実に "正常" だ。我々が住む国が同じく正常であったならどれだけ良かったか。

Sandy Swanger こんなことを12歳に言わせてしまうことのなんと悲しいことか...
これは子供たちに対する犯罪だ。

Hello Nancy 小学6年生にこんなことを言わせて良いはずがない。

Trebor Notrom そもそもこんな目に遭わせて良いはずがない。

OUFENIX (D) この子を見ているとどうしても自分の9歳の子のことを思ってしまう。もし同じ状況に陥ったらうちの子も同じことをするかもしれない、そしてそれは想像するだけで身震いしてしまうほど恐ろしいことだ。

julie こんなことが自分たちの子供に起きないでくれと願うしかないわな...

EinLi Afikomen キャスターの女性は言葉に詰まっていたが、それをどうして責められよう。

H. Michael Karshis ‏ 彼は勇敢かもしれないが、子供が口にすべきことはサッカーの話だったり、夏休みの最後の一日をどうするかだったり、とにかく彼がこのニュースで語ったこと以外でなければならない。 This needs to stop.

Frances ‏ 悲しすぎて泣ける。

Hans Schuetz 職場の同僚に22歳の若い子がいるんだが彼女は子供のころからこういった事態に備えて "lockdown drill(銃を持った不審者の侵入に備えて行われる安全を図るための訓練)" を何度となくしてきたと言っていた。もはやそれが彼女のような若い世代だけでなくすべての世代で "normal" になりつつあることに気がどうにかなりそうだ。

deb zell ‏ 学校が安全だった時代も、友達の家まで自転車で遊びに行けた時代ももはや過去となってしまった。

🇨🇦Canadian Cousin 🎶 🐾 強い憤りを感じている。NRAはテロリストだ。

Paul Bruneau-it-all 彼らはこう言うんだろうな、「あの子供は自らを守るために銃を持っているべきだった」と。

B 子供を持つ親にとってこの動画を最後まで見ることは難しい。

Theresa ‏ 子供も私も住んでいる場所がカナダであることを神に感謝したくなる。

kcbyrne 我々はこの現実を恥じなければならない。

M~ もうただ "間違っている" としか言えないよ。

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