Twitter.comより

日本の新型コロナウイルス感染者数の少なさに対するTwitterの反応まとめ

- 2020/03/20



英国の情報工学者/英総合大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのコンピューターサイエンス学部教授 - マーク・ハンドリー
以下のデータは各国の新型コロナウイルス感染者数の増加ペースを比較したグラフになる。

これらの国の中で他とは異なった軌跡を描いているのは1か国だけ。

他のすべての欧米諸国は9〜14日のタイムラグをもってすべてイタリアと同じになるだろう。

縦軸=新型コロナウイルスの症例数
横軸=2020年3月9日からの日数(右端の0が3月9日)
33% daily increase=1日当たり33%増加した場合の曲線




ロンドン大学衛生熱帯医学大学院客員研究員 - マイク・ギャルスウォーシー
新型コロナウイルスに対して英国は他のヨーロッパ諸国よりもうまく対処している、という考えは振り払うべきだ。

我々は他のヨーロッパ諸国と同じ問題を抱えている。

これまでのところ、我々は対処の有効性において日本とシンガポールに遠く及んでいない。韓国と中国は見事に封じ込めることができているが、彼らと同じような軌跡を辿るには多くの時間がかかるはずだ。

国別新型コロナウイルスの症例数(対数スケール)

縦軸=症例数
横軸=症例数が100件を超えてからの日数



米経済紙フォーブスの記者 - John Burn-Murdoch
新型コロナウイルスに関する最新情報:多くの欧米諸国は間もなくイタリアと同じ状況に直面する可能性。

多くの国でアウトブレイクが始まってからの症例数が毎日33%増加している。 これにはイギリス、フランス、ドイツが含まれる。


一方で、日本に関してはまだ不確定な要素がある。

日本は明らかに他の国々に比べ平坦な曲線を描いているが、早い段階から学校を閉鎖するなどの対策が功を奏したのか、それとも日本のウイルス検査実施人数の圧倒的な低さが誤解を招くトレンドを示しているのか、まだはっきりとしていない。

多くの欧米諸国はイタリアと同じ軌跡を辿っている。香港とシンガポールはウイルスの感染拡大の抑制を成し遂げている。

縦軸=新型コロナウイルス感染者の累積数
横軸=感染者数が100人を超えてからの日数

韓国:初期の増加ペースと比べると減速傾向に、しかしソウルでアウトブレイクが起きたため再び増加中

日本:感染拡大が減速しているのか、単に十分な検査が行われていないのかで議論がある

シンガポール:非常に厳格な検疫/隔離/感染経路の追跡が実施されている

香港:非常に早い段階での学校閉鎖/検疫/隔離/社会反応

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英国の政治ジャーナリスト - James Melville
ドイツ、フランス、スペイン、スイス、英国、および米国。これらはすべて感染者数でイタリアと同じ右肩上がりの軌跡をたどっている。

だがこの流れに1つの例外がある。日本だ。

なので、日本がCOVID19と戦うためにしていることが何であれ、私たちも同じことをすべきだ。


Lance@古代文明 12000 B.C. 「このツイートを削除しろ。これは日本に関する誤った情報を広めることにしかならない。彼らはウイルス検査をしていない。それが数字が低い理由だ。言うまでもなく、検査を望んでいる人々は追い払われている」

Sharla✨ 「そりゃ日本が国民に対してウイルス検査をしていないからだろ」

Unseen Japan 「日本が検査を懇願している市民を拒否していることに関するニュースをあなたは明らかにご存じないようだ。あなたはこのツイートを本当に削除する必要がある」



Tara Tiger Brown 「私は日本に住んでいるがこれは真実ではない。"日本におけるCOVID-19感染者数の実数は、政府が発表しているよりも数倍高い可能性が高い"」

日本におけるCOVID-19感染者数の実数は、政府が発表しているよりも数倍高い可能性が高い、国立感染症研究所が発表
japantimes.co.jp


kj 「日本の数字は透明性に欠けている。日本では症状のある人は検査を拒否される。武漢からの帰還者は検疫されなかった。実際の感染者数は誰にもわかりない。私たちはこの国に住んでいるが、これは謝った情報だ」



James Melville 「あなたは絶対的に間違っている、なのでこのツイートを削除する必要がある。日本のウイルス検査実施数がどれほど低いかという事実をチェックしてくれ」

Mccrackers 「日本のアプローチには懸念があるようだぞ」

日本のコロナウイルス感染率は「氷山の一角」である可能性
日本ではコロナウイルスの症例数が報告されているよりも多い可能性があるという懸念が高まっており、感染率が上昇し続ける中、専門家らはウイルス検査に対する日本政府のアプローチに疑問を呈している。
cnn.com



Carriebou ☻ キャリー 「彼らは何もしていない。日本は文字通りウイルス検査をすることを拒否している、だからその数は増えていない」

Pippa 「単にウイルス検査をしていないだけだ。ホント素晴らしい戦略ですこと」

hell nah 「ここ日本では政府は誰も検査していない」



Pedro H. Farfanファルファン・ペドロ 「単にウイルス検査をしていないからというだけでは?」

Ramses Cabello 「単にウイルス検査をしていないからでは?」

Da d Da W 「それは単に検査をしていないだけだ」
米経済紙フォーブスの記者 - John Burn-Murdoch
各国の新型コロナウイルスの増加ペースの最新状況。

• 日本の緩やかな曲線、他の国と比べて低い感染ペースは、十分な検査が行われていないからというよりも、高齢者の効果的な隔離によるものであると今では思われる。

• アジア諸国は効果的な対応を取れている

多くの欧米諸国はイタリアと同じ軌跡を辿っている。香港とシンガポールはウイルスの感染拡大の抑制を成し遂げている。日本と韓国は感染ペースを減速させるのに成功。

縦軸=新型コロナウイルス感染者の累積数
横軸=感染者数が100人を超えてからの日数

韓国:初期の増加ペースから減速傾向に

日本:高齢者の効果的な隔離

シンガポール:非常に厳格な検疫/隔離/感染経路の追跡

香港:非常に早い段階での学校閉鎖/検疫/隔離/社会反応




Media Twitt'r 「日本の数字は錯覚だよ、彼らは2020年東京オリンピックをどうにかして開催しようとしている。だが数字のごまかしは何の役にも立たない。東京オリンピックは終わりだよ」

BitDesk 「"高齢者の効果的な隔離" では日本がないをしているのか伝わらない。まぁ実際には、日本が主にしていることは "高齢者の効果的な隔離" ではなく不適切な報告だ」

scentoflotus 「日本のウイルス検査実施数を本当に知っているのか? 1日あたりわずか1000件だ。感染の疑いがある患者の約5%のみが検査されている。これはひどい隠ぺいだ。多くの日本人はそれを知らないでいる」
ブルームバーグ通信の記者 - Noah Smith
日本では封鎖/移動制限もウイルス検査もほとんど行われていないが、新型コロナウイルスの拡散がはるかに遅いことが確認されている。

十分なウイルス検査が行われない結果多くの感染が見逃されている "だけ" なのかもしれないが、では病院が患者で満杯になっているかというとそんなことにはなっていない。

なぜか?

おそらくそれはすべての学校を閉鎖したからではなかろうか、子供たちは無症候性のスーパースプレッダーだからだ。

新型コロナ封じ込めのため日本の安倍首相が全国の学校閉鎖を決定
bloomberg.com



日本在住のアメリカ人翻訳家 - Shane
私は日本に住んでいるアメリカ人だ。そしてこれは日本の新型コロナの状況についての現地報告になる。

世界の他の国の人々が日本から学べること、そして日本がまだ懸念する必要があることについて語ろう。




世界の他の地域は厳戒警報の非常事態にある。社会は揺るぎ、経済は崩壊し、人々はさらなる災害に身構えている。

だが日本では普段とほぼ同じ生活が続いている(観光業を除いて)。

東京の中心部に降り立った外国人は、世界的なパンデミックが進行中であることを示唆するものをほとんど見つけられないだろう。

世界中で新型コロナウイルスの感染が急速に拡大する中、日本では最初に感染が確認された1月16日から3月19日までの間に合計で924人しか感染していない。

死者数は31人だ(なおこれらの数字にはクルーズ船のダイアモンドプリンセス号のものは含まれていない)。

日本の人口密度の高さと高齢化を考えると日本では破滅的な感染爆発が起こってもおかしくないはずだ。だがなぜかそれは起こっていない。どうしてか?

単にまだなだけで爆発寸前の時限爆弾である可能性もある、あるいは "日本は経済や社会を揺るがすことなくウイルスを封じ込める方法を見つけ出した" かだ。

以下は日本で何が起こっているかについての私の分析になる。

- 日本が取った早期措置 -

渡航制限:
新型コロナウイルスの震源地である湖北省からの渡航者は2月上旬から制限されている。他の高リスク国からの渡航者もこれに続いて制限されている。

学校の閉鎖:
すべての公立学校は早期に閉鎖された。

公共イベントの中止:
大規模な公共イベントは中止、または観客無しでの開催になった。

ウイルス検査へのアプローチ:
日本政府は早い段階から人から人への感染の予防は不可能であると認めた。だが代わりに感染の速度を遅くすることに焦点を合わせた。

日本ではPCRウイルス検査キットの数が不足するなど検査体制が十分ではなかった、なので韓国のような希望者全員への検査は不可能だった。だが日本は代わりに重症になるリスクの高い患者が確実に検査できる体制を作ることに焦点を当てた。

また日本はCOVID-19に感染したが症状が軽い人間が病院に押し寄せることを防ぐことに注力した、これは彼らが待合室を「ウイルス培養器」に変える可能性があるためだ。




- 感染の拡大を遅らせた社会的要因 -

マスクの着用:
日本ではインフルエンザ(および花粉)の季節に感染予防と他人への感染を防ぐためにマスクを着用が一般的だ。

その結果、新型コロナウイルスの感染拡大が起きる前の段階から大部分の人間がすでにマスクを着用していた。さらに新型コロナウイルスのニュースが出始めた段階で日本のマスク着用率はさらに増加した。

手洗い:
日本人は他の国の人間からすると潔癖と思えるほど手洗いを重視している。子どもたちは幼い頃から家に帰ったら手を洗ってうがいをすることを教えられる。日本の家の多くには玄関のすぐ近くに手洗い用のシンクが設置されていたりもする。

他人に接触し過ぎない社会:
日本でも握手はそれなりに行われている、主にビジネス環境でだ。しかし挨拶には他人と直接接触しないお辞儀をするのが一般的だ。

公共の場で触れ合うこともあまりしない。人前でハグをしたり、キスしたりするのは珍しい光景だ。手をつなぐことも比較的少ない。家族の間で抱擁/キスをすることなんかは稀だ。この辺はイタリアと特に対照的だ。




- 日本がしていないこと -

積極的なウイルス検査:
前述のように日本のウイルス検査アプローチは消極的/受動的だ。

テレワーク:
日本には自宅から仕事をするテレワークを導入しようにも移行のためのインフラと文化が整っていない。多くのオフィスワーカーは未だに通勤している。

店舗封鎖:
ほとんどの小売店、レストラン、バーは営業している。

買いだめ:
世界中でパニック買いが起きているが日本ではマスクの供給が不足しているものの全国的な買いだめは起きていない。

封鎖/移動制限:
武漢やイタリアとは異なり、これまでのところ広範囲にわたる封鎖は行われていない。

他人との安全距離:
各国政府は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために人との間に1メートルの安全距離を置くよう国民に求めている。だが日本はこのアプローチにあまり積極的ではない。

先に書いたように元々他人に接触し過ぎない社会なこともあり、人々はほぼ通常通りに屋外で過ごしている。




- まとめと分析 -

上記の対策と社会的要因は明らかに日本の感染の拡大を遅らせている、それも最初の段階から機能している。他の地域は日本を研究し、可能であれば同様のアプローチを採用すべきだ。

日本のアプローチは感染の拡大を抑えながら社会が機能し続けることを可能にしている。

おそらくだがマスクが鍵だ。

ただし日本のアプローチは明らかに成功している一方で、パンデミックの初期段階での成功により国民の注意力と警戒心が緩んでしまっているように思われる。

日本の感染者数の実数は報告されているよりも多い可能性が高い。表面上は物事が順調に進んでいるように思われるがそれが油断を招くとも限らない。大規模感染が起きる危険性はまだ残されていると考えるべきだろう。

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