新型スズキ・ジムニーはクラッシュテストにおいては素晴らしくない模様
The new Suzuki Jimny isn’t very good at crashing - 2018/09/19- ユーロNCAPの3つ星という評価がジムニーマニアの熱狂に水を差す -
私たちは新型スズキ・ジムニーのファンだ。それはかわいく、実用的で、優雅さとは縁のない独自の運転する楽しさを持っている。
しかし今どきの洗練された車とは違った路線を行くことにはどうやらデメリットも付きまとうようだ。この車が採用するラダーフレームシャーシはオフロードでは強みを持つが頑丈であるがゆえに "弱い部分があってそこが潰れる仕組み" のモノコック構造に安全性で劣る。この車の手ごろな価格はとても強い魅力だがそれは同時に安全技術にそこまで予算を割く余裕がないということも意味する。
つまりどういうことかと言うと、事故の際には今どきの車とは違った結果になるという事だ。
ヨーロッパで実施されている自動車安全テストであるユーロNCAPの最新版、ユーロNCAP 2018における新型スズキ・ジムニーの結果は5つ星中3つ星、2018年基準でテストされたモデルの中で最低の数値となった。成人搭乗員の保護で73%、児童では84%、歩行者保護は52%、そして運転支援機能については50%であった。
そのレポートの内容は読んでいてあまり良い気分になるものではない。詳細は以下の通りだ。
https://www.euroncap.com/en/results/suzuki/jimny/33370
Adult Occupant = 成人搭乗員の保護 - 73%
Child Occupant = 児童搭乗員の保護 - 84%
Vunerable Road User = 歩行者/交通弱者保護 - 52%
Safty Assist = 運転支援機能 - 50%
成人搭乗員の保護
Good=良好、Adequate=十分/適切、Marginal=最低限の安全性はある、Weak=脆弱、Poor=安全性に乏しい
(左上)Frontal Offset Deformable Barrier = 前面オフセット衝突
(右上)Frontal Full Width = 正面衝突
(左下)Whiplash Rear Impact = 追突による鞭打ち損傷
(右下)Lateral Impact = 横衝撃、車に衝突した際ととポールに衝突した際
(前面オフセット衝突は同等のクルマ同士の衝突を想定し時速60kmほどで衝撃で変形する障害物に運転席40%オフセットで正面衝突させる。 正面衝突では変形しない障害物と衝突させる。)
ユーロNCAPのコメント:
前面オフセット衝突では運転者のエアバッグの圧力が不十分であるため衝突の衝撃で運転者の頭部が落ち込むボトムアウトを防ぐのに十分ではなく頭部がステアリングホイールに接触する可能性があり評価は5段階中3番目の "marginal(最低限の安全性はある)" となった。
また特にドアフレームの周りの変形が著しくその不安定な壊れ具合によりドライバーの胴体保護の項目で低い評価を受けた。
(左上・右上・左下=停止した車に接近した場合のAEBの評価)
ジムニーに標準で装備されるAEB(衝突被害軽減ブレーキ)システムは街中での走行/低速走行時を想定したテストで適切に機能した。これらは追突による鞭打ちの大半を占める速度域である。ただしユーロNCAPが前提条件とする "優れたヘッドレスト性能" の基準をジムニーが満たしていなかったので "成人搭乗員の保護における街中でのAEBの評価" のポイントはゼロとする。
Pedestrian Impact Protection = 歩行者衝撃保護
Head Inpact = 頭部への衝撃
Pelvis Inpact = 骨盤部への衝撃
Leg Inpact = 脚部への衝撃
ユーロNCAPのコメント:
ボンネットの "歩行者と衝突した際の歩行者の頭部の保護" は大部分において良好または適切、バンパーの "脚部の保護" も良好だったがボンネットの先端部分は評価が低く "骨盤の保護" のスコアの低下につながった。
AEB Pedestrian = 歩行者に対する衝突被害軽減ブレーキ(日中)
(左上)道路を横断する成人男性
(右上)停車している車の陰から走り出てきた子供
(左下)道路沿いを歩く成人男性
ユーロNCAPのコメント:
AEB(衝突被害軽減ブレーキ)システムは日中の歩行者回避試験で脆弱な性能を示し、明りが少ない状態では機能しなかった。また道路を速く移動する自転車などには反応できなかった。
運転支援機能
前方を走る車に対する自動ブレーキの評価
(左上・右上・左下)低速で走る車に接近した場合
(右下)ブレーキをかける車に接近した場合
ユーロNCAPのコメント:
AEB(衝突被害軽減ブレーキ)システムは高速道路での性能試験において適切に機能した。
シートベルトをしているかを確認するシートベルトリマインダーは運転席/助手席共に標準装備されている。
運転手が車両の最高速度を設定することを可能にする速度支援システムも装備されており誤差は5km/h。
レーンデパーチャーワーニングシステム (車線逸脱警報システム)は標準装備されているがレーンキープアシストは無しであるため減点。
ただまぁ、例え本質的に安全でない車であっても大勢の人間が群がるものである、それが自分たちのライフスタイルにとって魅力的なものであるならば。ケーターハムなどクラッシュしようものなら目も当てられない。バイクもそう、古いランドローバー・ディフェンダーもそうだ。
人々はそれらを買うことは止めないし、それらを激しく使うこともまた止めない、そんなものではないか。
"非合理的である" というのは人間が持つ特性の中で最も人間らしいものの一つだ。だから、 我々トップギアがレビューで "超誠実で気取らない新型ジムニーは退屈でつまらない車ばかりのSUV市場における解毒剤、とにかく洗練なんてものは期待するな、さすれば恋に落ちること間違いなし" と書いたように、私たちはまだジムニーが大好きなのである。
というか、どうかお願いだから好きでいてください。なぁに、トランクをプチプチでいっぱいにすればなんとかなるさ!
Oscar Taylor ユーロNCAPの基準は毎年厳しくなっている、特に歩行者保護と運転支援機能のカテゴリーで。 だから新型ジムニーの3つ星という評価はおそらく5年前の基準であれば4つ星、10年前の基準であれば5つ星だったはず。そういった意味では3つ星はそれほど気になることではない、少なくとも私の購入の意思を買えるほどではない。最新の車の中では評価が低いのかもしれないが十分安全な乗り物さ。
gurrgurr 同意。それでも欲しい。
Ano_Nym でもこの車と同じ価格で5つ星評価のを買えるんだぜ?
Carlo Duroni だがそれは真のオフローダーではなかろう。
MikeLikesCarsandStuff 正直3つ星でも2008年以前のどの車を運転するよりも安全だと思う。
--Wacko--Oppo's Stable Genius アメリカじゃ普通に90年代の車がそこらじゅうを走ってるしな。それらよりも安全なのは確かだし。
DesertHorse まぁここにいるような人間はそれでも買うだろう、なんせジープ・ラングラーの半分の値段で買えるんだから。この価格差なら喜んで多少の安全性を犠牲にするよ。
ChaosphereIX この車を買いたいと思っている人間は誰も気にせんだろ、これまでのジムニーより安全、それで十分。
Greg
3つ星って評価の割にはそんなに悪く見えんのだが...
人が乗る部分はそれほど損傷を受けていない、形は保たれている。
個人的に安全支援機能はオマケ程度にしか考えていない人間だから気にならない程度だな。アメリカに住んでいるから買えないけどもし販売されることがあったら今でも迷わず買うレベルだよ。
OXGEN 価格やサイズを考えると十分健闘していると思う。ただヨーロッパなら問題ないだろうが馬鹿みたいにデカいピックアップトラックの走るアメリカでは問題がありそうだ。
Doctor-G-and-the-wagen ジムニーがどれだけ小さいかを考えると正直思った以上に頑張っていてむしろ驚いたんだけど。
FutureDoc ジムニーは高速走行時のクラッシュを念頭に造られた車じゃない、速く走ることを目指した車ではなく悪路を這うようなスピードで走破することを目指した車だからだ。NCAPがしたのは "On-Road(道路の上)" での安全性テストでありそれがこの車の評価すべき安全性の全てではない。
Karblewarble2 ショッキングな結果、ってほどでもない。もし私がイギリスに住んでいたらこの程度では購入を諦めないと断言できる。
TacoHeart この結果は想定内。お願いだからアメリカでも売ってくれや...
MaineAssassin Water is wet.(水は濡れている=当たり前のこと)
Sideways the Seven あらゆる面において完璧を求めるってのは無理があらぁな。
keepingsc0re ジムニーが普通に販売されているオーストラリアじゃこの車を買う人間は安全性なんて誰も気にしない、彼等が求めているのはこの車が持つ実用的で使い勝手のいい小型のシティーカー(もしくは農場カー)でありながら週末はビーチだったり荒れた道だったりを楽に走破できる手ごろな価格という面だ。
Peter J Smith 車を "安全性" で選ぶような人生クソ喰らえだぜ。
iavorski
星の数に騙されちゃいけない。
現代自動車のキア・ニロは5つ星を獲得したがその評価は
成人搭乗員の保護 = 83%
児童搭乗員の保護 = 80%
新型ジムニーの評価は
成人搭乗員の保護 = 73%
児童搭乗員の保護 = 84%
乗る人間の安全性に関しちゃ大して変わらん。
AlKim 今じゃ事故が起きた際の被害を軽減するパッシブセーフティよりも事故を未然に防ぐアクティブセーフティの方が重要視されるようになってきたからな。ちょっと前までメルセデス・Sクラスとかにしか搭載されてなかったのにねぇ。
Alex Rudaj
"私たちはまだジムニーが大好きなのである"
当然だ、何人も私の心を変えることはできない。
peglor 一番驚いたのは子供サイズのダミー人形をあの狭い後部座席に座らせることができたこと。
Alex Rudaj 壊れ方もカワイイ、壊れてもカワイイ。
恋は盲目・・・・
返信削除日本車を締め出す、・・・は言い過ぎだが、その侵攻を送らせるために変な基準を設けて結果ディーゼルゲートを起こしたEUの基準がなんだって?
返信削除軽自動車としてはかな利上出来じゃない?自動運転が足をひっぱてるけど、それを除けば優秀!
返信削除テスト車両はシエラ(軽じゃないヤツ)だと思うけど、オーバーフェンダー以外は共通なのかな?
削除日本とEUは経済連携協定を結んだから、これからドイツ企業の日本製品に対するネガキャンは激しくなるだろうな。
返信削除オーストラリアの潜水艦購入の際も、ドイツ企業による日本の潜水艦へのネガキャンがすさまじく、その隙を突いてフランスが受注した経緯がある。
クリーンディーゼルも、日本のHVに追従できなかったために無理やり作り出した幻想だし。
ドイツの企業、企業連合というのは、一般的な印象と違って、実は昔からかなりやり口が悪どい。
ホントに読みにくくてセンスのないサイトだこと・・・w
返信削除もしかして自分の事センスいいと思ってる?
削除抑え切れずそんなコメントしちゃう子なのに・・・w
公平なテストだから文句はない
返信削除だが小型、軽量なジムニーに安全性を求められても困る
黄色ナンバーの車で安全ってのはまずねえ
いろんなもの犠牲にしてあれだ、安全を求めるならランドクルーザーに乗りましょう
乗員区画まで潰れてないし、軽ということも考え合わせればむしろ上出来な方じゃないのかな。
返信削除ドイツさんはステマとネガキャンに必死なんだよ。新生トップギアはドイツさんに買収されたも同然。
返信削除ドイツはカメラ産業を完全に破壊されたからな
返信削除大手4社は日本のカメラメーカーのダンピング商法に完敗して破綻した経緯がある
電子分野では競争すら出来ない 日本を警戒し憎むのは自然な流れ
アメリカのへの字に折れ曲がるピックアップベースのSUVに比べたら十分だろ
返信削除トップギアが保菌者とはなあw
返信削除ジムにーって信じられないほどとろくさくて全く加速しないから
返信削除大丈夫だよ、たぶん
コストカッターのSUZUKIだもの
返信削除正直なところ、ちゃんと前見て運転してれば問題の無い機能を入れないと減点という方向性の安全装備は本当に意味があるのかと問いたくなる。
返信削除他サイトの衝突比較の記事では、わざと前を壊して搭乗者を守る方法を取った車で
返信削除壊れたから駄目、もう日本の車は低品質だからとする内容があったな
軽がベースだからな。特に側面が弱い。
返信削除やはり軽規格そのものの見直しも必要。
当たらなければどうという事はない
返信削除とはジムニーの為にある 実際乗ると遅いし小さくて見切りが良いし 当たる気がしない
日本以外に存在しない軽規格の車にオーバーフェンダー付けた程度の車に安全性を期待されてもね
走破性とデザインとコスパでは世界一だから魅力はあせない
シャアアズナブル?
削除