スコットランドのエジプト考古学者 - マーガレット・メートランド博士らのツイートより

『メジェド』に対する海外のエジプト考古学者たちの反応まとめ

ソース

金沢大学教授/エジプト学者/考古学者 - 河合望


スコットランド・エジンバラ国立博物館の古代エジプト部門および古代地中海部門の主任キュレーター(学芸員)/エジプト考古学者 - マーガレット・メートランド博士
エジプトのマイナーな神『メジェド(打ち倒す者)』が日本のポップカルチャーで、そしてここICOM(国際博物館会議)で今なおフィーチャーされているのを見れてとても嬉しい!

2012年に東京六本木ヒルズで開催され私もその移送に協力した "死者の書" を中心とした『大英博物館 古代エジプト展』以来、彼は日本でミームになりました!

詳細はAnime News Networkの記事をご覧ください。


ICOM(国際博物館会議):
世界141カ国から約3万7千人の博物館専門家が参加する博物館と博物館専門家を代表する団体。3年ごとに総会が開催され、今年京都市内で9月7日まで開かれた『第25回国際博物館会議(ICOM)京都大会2019』には世界の博物館や美術館の専門家ら約3千人が集まった。

国際博物館会議では専門家らによる講演やパネルディスカッションも開かれその中に日本でのメジェドの扱われ方に触れたものがあった。

大英博物館古代エジプト展:
森アーツセンターギャラリーで2012年7月から2か月間開催。『死者の書』の記述をもとに、古代エジプト人の死後の世界観と、来世へいたる旅を4つの章で紹介していた。
北米最大規模のアニメ紹介サイト『Anime News Network』より

古代エジプト神話の謎の神『メジェド』とその奇妙な "死後の世界(日本のネット)"

The Obscure Egyptian God Medjed and His Bizarre Afterlife on the Japanese Internet - 2015-07-31



『死者の書』とは古代エジプトにおける死者の霊魂が肉体を離れてから死後の楽園アアルに入るまでの過程・道しるべを描いた書のことである。

その第17章に出てくるのが謎多き神『メジェド』だ。『死者の書』曰く、

「私はそれらの中で打ち倒す者の名を知っている。それはオシリスの家におり、目によって撃ち、姿は見えない」



メジェドについてはそれ以外なにも分かっておらず、この死者の書以外の文献では一切言及されていない。

そのためメジェドは世に知られることもなく全く無名のまま日の目を見ずにいた、2012年に大英博物館が東京の森アーツセンターギャラリーで古代エジプト展を開催するまでは。



来訪した人々はかの神の異様な外観と「Obake no Q-Taro」と妙に似た姿に驚くこととなる。

その異様な姿にカワイさを見出した日本人の間でメジェド話題になり人々は彼のファンアートを作り始めた。






2013年までにメジェドは本格的なインターネット・ミームになり、ミームがよくそうなるように、その存在はどんどん独り歩きしていった。

オシリスの守護者としての彼の恐ろしい側面(空を飛び人間の心臓を食べると言われている)とキュートでシンプルな外観は多彩な描写を可能とした。

インターネットユーザーによるマンガやイラストが大量に生み出されただけでなく人気スマートフォンゲームのパズドラに登場する他、キャラクターグッズが作られるなど人気を博したメジュドは現在では「最古のゆるキャラ」とも呼ばれるようになっている。

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スコットランド・エジンバラ国立博物館の古代エジプト部門および古代地中海部門の主任キュレーター(学芸員)/エジプト考古学者 - マーガレット・メートランド博士
現存する世界最長全長37mの『死者の書』(グリーンフィールド・パピルス)を東京の「大英博物館 古代エジプト(死者の書)展」に持ち込んだのは素晴らしい経験でした、そして日本のホストはとても親切でした!

巨大なグリーンフィールド・パピルスを設置しているときにメジュドの写真を撮ったのですが、彼がこんなに人気になるとは思っていませんでした!!!



マーガレット・メートランド博士
私たち大英博物館のチームが東京の森美術館に「死者の書」展(メジェドが描かれたパピルスを含む!)を設置するために到着したとき、私たちは古代エジプトをテーマにした特別な夕食を提供されました...

サソリのフライと金箔で彩られたお米のピラミッド !!



マーガレット・メートランド博士
メジェドは死者の書の17章で一度だけ言及されています。以下はその部分。

「私はそれらの中で "打ち倒す者(メジュド)" の名を知っている。己れの口より焔を出し天を巡回するそれはオシリスの家におり、目によって撃ち、姿は見えない」



マーガレット・メートランド博士
古代エジプトの葬祭神話に登場する奇妙な悪魔の中で個人的にメジュドの次にお気に入りなのが亀頭の悪魔です! 彼らも日本のマンガのキャラクターになってくれたりしたら凄いですね。



マーガレット・メートランド博士
古代エジプト人は死後の世界への旅が危険なものになるのではと危惧し、その準備を試みます。死者の書は例えば門番の悪魔のような障害から死者を守るための呪文をまとめたものです。メジェドのような悪魔の秘密の名前を知ることは死者に彼らに対する力を与えるとされています!

金沢大学教授/エジプト学者/考古学者 - 河合望
「マーガレット、あなたに同意します!」

マーガレット・メートランド博士
「メジュドの講演をするときにこの事について言及してもいいんですよ 😉 それにしてもこのメジュドについて触れた私たちのツイートの反響の大きさが今でも信じられません! おそらくほとんどの古代エジプト人はメジュドのことを聞いたことすらなかったと思いますが、ここでは彼はまさに現象といった感じです!」

金沢大学教授/エジプト学者/考古学者 - 河合望
「日本で古代エジプトの神々が蘇る! 😊」



金沢大学教授/エジプト学者/考古学者 - 河合望 https://twitter.com/kingtutmystery


衛星画像を利用した未発見古代遺跡の特定で知られる米アラバマ大学グローバル観測研究所所長・人類学教授/考古学者/エジプト学者 - サラ・パーキャック
This is GLORIOUS(素晴らしく愉快).

我はメジュド、天より目を注ぐ神なり。Tag yourself(この画像をシェアしなさい)...

Tag yourself:
画像の中から一番お気に入りのもを選んで「私はコレだけどあなたはどれが好き?」と問いかけてフォロワーにシェアして、の意。


マーガレット・メートランド博士
日本人によるこのエジプトの神々を可愛らしく描いたこの図、大好き。そうだね、アヌビスとトートはずっ友だね 💕



仏リヨン第三大学歴史学准教授 - Dimitri Tilloi
ウィキペディアより
"2012年に東京の森美術館と福岡市美術館で『死者の書』のグリーンフィールド・パピルスが展示された後、メジェドは日本のソーシャルメディアで話題になり、インターネットミームやビデオゲーム内キャラクターになるなど日本のポップカルチャーに受け入れられることになった"




オランダの国立考古学博物館「アムステルダム国立美術館」エジプト部門学芸員 - Lara Weiss
「私とトモ(中部大学国際学科教授でエジプト考古学者・中野智章)のプレゼンのスライドが話題になっているようで嬉しい限り 😆 マーガレット、どうぞ東京での時間を楽しんでください、そして旅の無事を祈ってます。あなたとまた会えてよかった、近いうちにエディンバラを訪れますのでその時また 😍😍」

マーガレット・メートランド博士
「まさかこんなにも人気があるとは思いませんでした! これは主に金沢大の河合望さんのリツイートのおかげです! こんなに口コミで話題になるとは今でも信じられません😂 私たちは東京で素晴らしい時間を過ごしました、これから長崎にむかうところです! 今日は会えず申し訳ありませんでしたが、エディンバラでお会いできることを楽しみにしています」

オランダの国立考古学博物館「アムステルダム国立美術館」エジプト部門学芸員 - Lara Weiss: 「楽しんできて 😘 じゃあ近いうちに!」





瑠璃@Ruri呉鎮守府提督 甲:
「これは私のエジプトの神々のペンホルダーです」



マーガレット・メートランド博士
ワオ。古代エジプトの悪魔メジェドが日本で蘇ってる!



マーガレット・メートランド博士
たくさんの可愛らしい日本のメジュドのマンガ絵!



マーガレット・メートランド博士
グリーンフィールド・パピルス風のスタイルで描かれた素晴らしき日本のメジュドのマンガがこちら!

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英ロンドンのエジプト考古学博物館「ペトリー博物館」学芸員 - アンナ・ガーネット
(※国際博物館会議京都大会2019に参加したことに触れた後のツイート)

ああ、それと、プラスチック製の墓所から救い出したこれらの可愛いヤツラ、その栄誉ある所有者になりました。

メジュドは古代エジプトの神々の中でも比較的無名な存在なのですが、日本では「大英博物館 古代エジプト(死者の書)展」が開催されて以来有名になりました。彼は今ではインターネットミームになっており、そしてとてもかわいい。



中東初の現代美術を扱う非政府系美術機関「ジャミール・アートセンター」を運営するNPOアート・ジャミールの歴史遺産部門代表 - George Richards: 「素晴らしい! どこの店の棚に並んでいたんだい?」

英ロンドンのエジプト考古学博物館「ペトリー博物館」学芸員 - アンナ・ガーネット
「スーパーマーケットの周りにちらほらあるガチャガチャマシンで!」




イギリスのエジプト学者 - John J. Johnston
「Wonderful! 私もこれのいくつかを持っているよ、Chris Naunton(国際エジプト学会代表のエジプト学者)が日本から持ち帰ってきたやつを」

イギリスのエジプト学者 - Beth Montague
「Omg(oh my god)、こいつら可愛すぎる 😭 Andrew Fessler博士、我々は今すぐにでも日本に行かにゃなりませんぜ 😂❤️」

オランダ・ライデン大学考古学部博士課程 - 伏屋智美
「いえーい! 彼を見つけましたね! 素晴らしい😊」

ロンドン大学・大学博物館学芸助手 - Lucy Waitt
「oooh love these」



米国の俳優/歌手であるデビッド・ハッセルホフがなぜか本国アメリカよりも遥かにドイツで人気があるように、なぜかメジュドは古代エジプトより遥かに現代日本で人気があるのであった 😂

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