ギズモードメディアグループ傘下のゲームに特化したブログメディア『kotaku』

韓国のテレビ番組で母親がVRで再現された娘と再会

Mother Reunited With Deceased Daughter In VR Show - 2020/02/09



先週韓国で『Meeting You』と呼ばれる7歳の娘を失った家族に焦点を当てた特別番組が放送された。

同番組のクライマックスは思わず動揺させられるものだった、それは亡くなった7歳の娘をバーチャル・リアリティで再現しその母親と再会させようとする内容だったのだ。

少女は3Dで完全に再現され、動き回ったり対話したりできるだけでなく、母親にはVRヘッドセットの他に触れた感触を伝えるタッチセンサー式のグローブが用意され、グリーンスクリーンのセットという限られた空間ではあるが娘と歩き回ることさえもできるようになっていた。



この母親はもう会うことのできない娘とつかの間の再会を果たしたわけだが、これが彼女にとって良い経験だったのかはわからない。

彼女がこれをどのように感じたのかは第三者には想像することすら難しい。

死んだ娘に最後にもう一度会えるというのは悲しみを消化するのに役立つかもしれない。

数字の羅列に過ぎないプログラムが生き物のふりをする、それも誰かの愛した存在の。それは見る者のトラウマを増やすだけかもしれない。



いずれにせよ現時点ではこれは「実現するまでさらに5〜10年の準備が必要」とされていた試みだ。

今ですら、単なるエンターテインメントにおいてさえ「不気味な谷」の問題に我々は苦労している。「愛する誰かの再現」に関しては間違いなく我々は取り組む準備ができていない。

これは本来であれば研究所の壁の中で行われるべきものであり、そうすることで初めてこのような試みの心理的および倫理的なメリットを議論することができる。

しかしそれをテレビで、そしてインターネットで公開し世界中で見ることができるようにするというのはどうなのだろうか?

スポンサードリンク

海外の反応

kotaku.comのコメント欄より: ソース


Lozzle う~ん、これって彼女の救いになるどころかさらに彼女を追い込むことにならない?

VideoJones そう思う。子供を失った人々を知っているが、これは間違いなく彼らにとって "ロス" を悪化させるものだと思う。

それと自分の子供を見る/聞くことができるが、手を差し伸べて抱きしめることができないというのは、親にとって地獄なのではと思わずにはいられない。

Christine Q. これは愛する人を失った人にとっては悪い影響しか与えない気がする

Hami83 失った後で伝えておけばよかったと思うことがある、突然失われたことで伝えられなかったということがある。だから人は墓の前で、あるいは写真の前で、それが故人に届くことを願いながら何かを口にする。

VRで再現された者の前に立つのも本質的にはそれらと一緒だと思う。

このような試みが良い影響を与えるのはありそうな話だし、その逆もまたありそうな話だ。やっぱりその人次第だろうね。

ただこの技術を提供するグループ/企業には大きな責任が付きまとうのは間違いない。

Yotsuba&Tochan 例えばそれが私の息子だった場合、たとえ彼を抱きしめられなかったとしてもそれを実現するために私はどれだけ高額であっても支払うだろう。

話すだけでも、たとえ息子が私を聞くことさえできなかったとしても、あらゆるものに勝る価値がそこにはあると思う。

CGで再現された見た目については実際に目にしてみなとどう思うかわからない。

ちなみに私の息子は健在だ、これは仮の話だ。

Kate Moore 不適切かもしれないけど、ハリーポッターのダンブルドアの言葉を思い出さずにはいられない。

「この鏡は、われわれに、知識も真実も与えてくれん。 あまたの人間がこの鏡の前で人生を無駄にしていったのじゃ」

MerxWorx01 私も同じ言葉が脳裏をよぎった。

再現された愛する故人を、それも何度も再現できる故人を前にした人間が癒しを得る姿がどうしても想像できない。

想像できるのは虚像に人生をささげる哀れな姿だけだ。

sǝuןq ɥɔsʇıʞ 悲しみを消化するのに役立つのならそれでいいと思うが、この家族は明らかに悲しみに暮れているわけだし。

D. Walker これは追い打ちをかける行いであり不健康な行いだと私は思う。

そしてこれは最も脆弱な人々を食い物にする商売を生みかねない危険な試みだ。世の中には金になるならどんな冷酷なことでもする人間/企業が存在する、そしてそんな連中の餌食になった同じような損失に苦しむ人々がたくさんいる。

Christopher Williams いやこれダメでしょ。

osephbloseph 亡くなった人間とVRで再開するという試み自体は悪くない、だが子供を、そしてそれを失った母親を使いそれをテレビで流すというのは不快だ。

例えば遺書のように、残された者のためにあらかじめ生前に自身のアバターを用意するといった仕組みなら有りかもしれないが。

matthewweflen Yep. Broadcasting this on television makes me sick.
(ああ、これをテレビで放映するのは不快だ)

Remytron_Prime 悲しみのあり様は人それぞれなのは理解しているが、これが誰かの悲しみの消化に役立つとはとても思えない。「手放すこと」は損失を乗り越えるための大きな一歩なのだから。

Unlimitedgoats これは心を乱すものであり、心を痛めるものであり、それが良いことをもたらすとはまったく考えられないが、同じような形で母に再び会う機会を与えられたら、私はきっと心からそれを受け入れてしまう。

Iron Man's Pants ...これ3D表現がバグったら余計なトラウマを植え付けられるんじゃね?

D. Walker さもありなん

スポンサードリンク