ギズモードやライフハッカーを抱えるアメリカのオンラインメディア企業「ゴーカー・メディア」傘下の自動車と自動車文化を専門としたメディア『Jalopnik』より

新型ジムニーの概要をスズキが発表、人々がこのオフロード車に望んだ全てがそこに

The First Official Images Of The 2019 Suzuki Jimny Show The Off-Road Hardware We All Prayed For - 2018/06/18

スズキがこのほど新しいシャシーを含む新型スズキ・ジムニーの写真を公開した。グッドニュースだ、どうやらこの小さな日本のbillygoat(雄ヤギ) は "オフロードモンスター" と呼ばれるジムニーの高い評判を引き継ぐことができそうだ。



私はこれまでに何回も言ってきたがここで改めてもう一度言おう、スズキ・ジムニーは現在販売されている車の中で最も人の心をつかんで離さない魅力的なオフロード車であると私は思っている。

それは小さく、高い耐久性のあるラダーフレームを持ち、そして何より重要なのことに自動車の車輪を結ぶ2つのしっかりとした "車軸(アクスル)" を持っている。優れたオフロード車に必要とされる操縦性、改造許容性、耐久性、アーティキュレーション特性(前後のアクスルが逆位相でストロークする時の特性)はまさにそこが肝となる。

そして嬉しいことに、この1998年以来初となるフルモデルチェンジを迎えた新しいジムニー2019年モデルはそれらオフロード車にとって何よりも重要な特徴をすべて保持している。

素晴らしいニュースだ。ぜひその新しいシャシーを確認して頂きたい。

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スズキはこの2019年モデルのジムニーについて全てを明らかにしたわけではないが、同社はこのSUVが泥道/岩道において真に "オフロードモンスター" となることを明言した。

同社は新型ジムニーを紹介する専用ページにて「頑丈さ、そしてその信頼性を何よりも重視している」と述べつつ、このまさに山を住みかとするbillygoat(雄ヤギ)に対し我々が望んでいた機能、すなわちラダーフレーム/副変速機付きパートタイム4WD/前後3リンクリジッドアクスル式サスペンションを紹介している。



上記の画像でも一部確認できる3リンクリジッドアクスル式サスペンションは車軸の前後位置を制御する2本のアームと左右位置を制御するラテラルロッドで構成されており、独立懸架式サスと違って単純ながらも頑丈なそれはこれまでのジムニーと同様にこの小さなオフロード車に長時間の過酷なオフロード走行を保証してくれることだろう。

ハシゴ型構造のラダーフレームは現行のジムニーに近いが様々な補強が施されている、特にトランスミッションとトランスファー付近のX字のクロスメンバーの追加は顕著だ。かなりがっしりとした造りになっているように見えるが重さがどれだけ変わってくるのかがが気になるところだ、スズキからの続報を待とう。



スズキの日本のウェブサイトによると新型ジムニーは 軽自動車規格の『ジムニー』とジムニーをベースにした小型車規格『ジムニーシエラ』の2つを用意しており、前者はほぼ日本限定になるだろう660ccの直列3気筒エンジン、後者は1.5リッター1500cc直列4気筒を搭載し、いずれも4速オートマチックまたは5速マニュアルを選べるようだ。

さらに新しい機能として単眼カメラとレーザーレーダーで他の車や歩行者捉え、自動ブレーキによって衝突を回避するデュアルセンサーブレーキサポートを選択できるようになるという。



インテリアも写真で見る限りかなり良さそうだ、センターコンソールに並んだボタンは大きく厚みがあり、ダッシュボードの液晶画面の周囲のフレームも分厚くがっしりとした印象だ。


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ボディカラーは9色が用意されているが、さらにルーフトップをブラック色とする2トーンカラーが3種、見るからに楽し気なルーフとボンネットをブラックにしたブラックトップ2トーンまでもが用意されている。個人的にはクリーム色の車体とブラックのルーフの組み合わせが好みだ。

実際にこの新しいジムニーがどれほどの車になるのかはこれが正式に販売されるまではわからない、だがハードコアなジムニーファンも納得の "オフロードモンスター" であり続けてくれることは間違いなさそうだ。

ただこのハンサムな新型ジムニーはアメリカでは入手できない可能性がある。それは極めて悲しいことだ。なぜなら現在大多数の自動車メーカーが オフロードの走破性に大きな影響を持つアーティキュレーション特性(前後のアクスルが逆位相でストロークする時の特性)と頑健性に優れたリジッドアクスル式サスペンションよりも、乗り心地とオンロードでのハンドリング性能に優れた独立懸架式サスペンションを選んでいるからだ。そんな時流の中でジムニーはそのルーツを頑なに守っている。

そして現在リジッドアクスル式サスペンションを採用する唯一の主流のオフロードSUV(ジープ ラングラー)がとてつもなく大きくなる一方でこのジムニーが小さなままでいることも好ましい。

確かに小型のジムニーはアメリカ人が必要とするSUVではないかもしれないが、だがやはりそれは価値あるSUVなのだ。

Photo credit for all pictures: Suzuki

海外の反応

jalopnik.com, caranddriver.com, twitter.comのコメント欄より: ソース , ソース , ソース


Gyrhead なにこれ最強じゃん。

oldirtybootz すげー欲しい。

Turbineguy ジムニーをうまい具合に現代的にしたな。

alexbtango15 ついにあのジムニーが現代的に...! Cool!

unavailable 真っ先に「ジープ・レネゲードは本来こうあるべきだった」って感想が出たわ。

John Osborn; 新型のジープ・ラングラーは本来こうあるべきだった。

Amoore100 現代の自動車業界にジムニーという存在がいてくれることの何とありがたいことか。それは言うなればオーガニックなSUV、プレーンな小麦粉ではなく全粒粉、タンパク質に富んだ優良食品だ。CUV(クロスオーバーSUV)なんぞ栄養の欠片もない防腐剤で満たされたただ腹を満たすだけのつまらない存在だ。

スズキがその魂を今も残していることはとても素晴らしいことだ。ジムニーのそのシンプルで機能性の塊とも言えるようなあり方は、現代のイメージ先行型でうわべだけがもてはやされる世界でとても貴重で新鮮に映る。

LeafDriverSteve それになんかカワイイ。

Kar Wai Wong
キュートさにおいては現行モデルの方が上な気がするが確かにキュートだ。

phuzz 後ろから見るとちょっとメルセデス・ベンツG-Classっぽい。

RyanFrew もしアメリカで販売されたら若い女性の間で物凄く売れそう(私は27歳の男だけど欲しいと思ってる)。なんていうの? メルセデス・ベンツG-Classのミニバージョンにキュートなカラーリングの選択肢が付いたようなもんだし。

captain sum ting 29歳のカナダ人の男だけど私も欲しい、そして君の意見に同意する。よく「この車をアメリカでも売ってくれればなぁ」的な話が出るけどそのほとんどがどうでもいいと思えるものばかりな中でこのジムニーは数少ない例外。

Epic Failure アメリカの厳しい衝突安全基準をクリアできなさそう。でも正直そんなもん自己責任なんだから規制する方がおかしいとも思う。

Han-Solo ジープ ラングラーの半分の価格で販売したら飛ぶように売れるだろうね。

bob vega ってか実際新型ラングラーの3分の1の価格やで。

イギリスの自動車ジャーナリスト - Peter Nunn
「スズキが初めて公式に公開した、同種のものの中で特に人目に付くだろう新型スズキ・ジムニーの写真がこちら。伝統的な要点を押さえながらも非常にモダンなデザインはとても素晴らしく見える。ここイギリスでも販売予定だ。新しいレンジローバー・ディフェンダーなんて待つ必要がどこにある?」


PiotrRFrankowski "新しいレンジローバー・ディフェンダーなんて待つ必要がどこにある?"
‏そりゃサイズが...
まぁ何にせよ見た目は好き :-)

Just Wallpaper カッコいいじゃん。フルモデルチェンジで失敗する車はたくさんあるけど今回は大当たりだ。

Dave Humphreys これは素晴らしいと言わざるを得ない。

Steve Taylor メルセデスのGクラスとハマーを足して割ったみたいな印象。

Matt ではGummerと呼ぼう。

カナダの自動車レビューサイト『AutoGuide』
「ああ、2019年モデルのスズキ・ジムニーがクソカワイイ。」


Kevin Doyle ‏ いいね。ちょっとレトロちっくなのもいい。

Ben Dover Gクラスとラングラーを混ぜて小さくするってのは良いアイデアではなかろうか。見た目はとてもいい。

Joshua ‏ I like it!!! ぜひ乗ってみたい!

batchtots スペックが車の全てではないことは理解しているが、4速オートマ? 今どき4速はねぇだろ...

batchtots そもそも誰がこの車をオートマで買うと言うのだね?

batchtots どうせ誰も選ばないからどうでもいいんじゃね?

KuroNekko2 この車には660ccか1500ccの選択肢しかない。バイク並みのエンジンしか搭載しせず速く走ることを想定していない車だからトランスミッションにそんなにたくさんの歯車を必要としないんだよ。そもそもこのジャンルの車の中では重量が軽いから燃費をよくするためにトランスミッションを改造する必要も大してない。

unknown "ただこのハンサムな新型ジムニーはアメリカでは入手できない可能性がある"
なんで我々アメリカ人にこんな酷い仕打ちを...
私はスズキの小さく軽快で手頃な価格の車が恋しい。
スズキ、カムバック!

Stygian Blue こんな車が欲しかったととても興奮した、記事の最後の方でアメリカでは販売されない可能性があるとの一文を読むまでは。

TheBlightOfGrey オーストラリアに引っ越すべき理由がまた一つ増えた。

Single Track 可能性も何も、スズキの4輪事業はとっくに北米から撤退してるべ。

dogrivergrad68 アメリカとカナダではね、でもメキシコは違うよ。

KillerBee 200馬力、4ドア、3列目のシートが無ければショッピングモールを行き来しまくるアメリカ人にとって十分ではない。

RennerX 個人輸入しようと思っても2034年まで待たなければならないという事実が私をいらだたせる...
(アメリカでは国内で販売されていない車種は製造から25年経過しなければ輸入できないという25年ルールが存在する)

SheepGoToHeaven 最近の "都市部に住んでいるけど週末にはアウトドアに出かけるんです" 系の意識の高い人たちに売れそう。まぁアメリカで売られればの話だが。

「昔のジムニーは改造するのも簡単だったよね...」

Matt Wilson 新車でここまでクールだと感じることができたのはいつぶりだろうか? ただ願わくばスズキが最近の車らしくエレクトロニクスをこれでもかとぶち込んでこの車の持つ本来の役割を台無しにしないでくれたらいいのだが。

Joshua D'Oliveiro ‏ 世界はこんな一台を必要としている。

Just Dan ジムニーを愛していた、手放したのは人生で最大の後悔だ。これまでに所有してきた車の中で一番楽しい車だった。

そう、確かにジムニーはことスピードに関しては役立たずだ。コーナリング性能なんて目も当てられない。後ろのスペースも小さすぎる。でもオフロードでは最強だ。この僅か1000ポンドの頑張りやさんが、この車よりもはるかに高額なオフローダーにいったいどれほどの回数恥をかかせてきたか。泥や坂でつっかえているやつらの横を何度さっそうと通り過ぎていったことか!

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