twitterより

「リンカーン大統領は黒人奴隷を解放していない」と主張するディズニーの子供向け番組『全力!プラウドファミリー』に対する海外の反応



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米国のエンタメメディア『ScreenGeek』
「”ディズニーをボイコットせよ” がトレンドに、Disney+で配信中の子供向け番組『全力!プラウドファミリー』をめぐり」
screengeek.net


米国の保守系政治雑誌『ナショナル・レビュー』
「Disney+が配信中の子供向け番組で "黒人奴隷を開放したのはリンカーンではない" と主張」
nationalreview.com


米国の保守系新聞『ニューヨークポスト』
「”反白人主義だ” ディズニーの子供向け番組『プラウドファミリー』のリブート版に批判の声」
nypost.com


フロリダ州のラジオ局『WJNO』
「ディズニーによると、アメリカを建国したのは奴隷で、あなたは彼らに賠償する責任を負っているという」
wjno.iheart.com


ヨーロッパ最大のメディア企業スカイ・グループのニュース専門局『Sky News』
「ディズニーは批判的人種理論(Critical race theory)に完全に取りつかれている」

批判的人種理論(Critical race theory):
米国史において「人種」が果たしてきた役割を批判的に捉える理論、かつての奴隷制から現代にまで続く人種差別の歴史と向き合い、マイノリティ人種に対してある程度の優遇処置をとるべきだとする主張。近年米国で議論が活発になっているが保守層の間では「白人の子どもたちが攻撃にさらされている」「自国の歴史をおとしめるな」といった批判が噴出している
twitter.com


米国の保守系ニュースメディア『FOX News』
「ディズニーが『ザ・プラウド・ファミリー』の最新話で「反白人プロパガンダだ」と批判される」

- 問題となっているディズニーの子供向け番組はアメリカは黒人に「返すべき義務を負っている」、なぜならアメリカは人種差別、白人至上主義、体系的な偏見を「まだ償っていない」からだと主張 -
foxnews.com

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「これは『ザ・プラウド・ファミリー』と呼ばれる Disney+ の子供向けアニメのワンシーンだ。

あからさまな反白人プロパガンダだ」
twitter.com



『The Proud Family: Louder And Prouder (全力!プラウドファミリー)』
2001年から2005年にかけてディズニーチャンネルで放送された子供向け番組『The Proud Family』のリブート作品、2022年からDisney+で配信が開始され現在シーズン2まで制作されている。

対象年齢(レーティング)は
英国:6歳以上
フランス:10歳以上
ドイツ:6歳以上
イタリア:6歳以上
米国:TV-PG(内容の一部は子供向きではない可能性があり、保護者が好まない可能性もあることから、保護者の判断が必要)
カナダ:TV-PG
- 以下動画の翻訳 - 「この国は奴隷制度の上に成り立っている。つまり奴隷がアメリカ合衆国を築いたということだ。奴隷たちはこの土地を西から東まで耕した。最初は米、タバコ、サトウキビだった」

「それからイーライ・ホイットニーが奴隷制度に基づいた経済的基盤を築き、綿は王様となった。 そして私たちはその労働力だった。さらにアメリカの奴隷であり続けたにもかかわらず、アメリカの自由のために戦った400万人の兵士だった」 イーライ・ホイットニー:
綿繰り機を発明したことで知られるアメリカの発明家。1790年代まで南部の奴隷の主な仕事はコメ、タバコ、インディゴなどの栽培でいずれも収益率が低く奴隷制は衰退傾向にあった。しかし綿繰り機の発明により木綿が高収益な作物になり南部の奴隷を使ったプランテーションは息を吹き返し南部の富の源泉となった。南北戦争のころには最高潮に達し、木綿は1820年から1860年までアメリカの輸出の半分以上を占めていた

400万人の兵士:
1861年から1865年にかけて奴隷制存続を主張する南部とそれと対立していた北部の間で行われた南北戦争、その直前に行われた国勢調査によると南部には400万人の奴隷がいたとされる。ちなみに当時奴隷制度から解放されていたアフリカ系アメリカ人はアメリカ全土で50万人未満しかおらず米国に住む黒人の89%が奴隷だった。

南北戦争では北部のアフリカ系米国人と南部から脱走した奴隷が兵士として北軍に参加、その数は陸軍179,000人(北軍の10%)、海軍19,000人



「この国は奴隷が造り、奴隷の子孫が造り続けている。奴隷がこの国を築いた」

「しかし私たちアメリカの奴隷の子孫は、祖先の苦しみの "Reparations (賠償/罪滅ぼし)" を差別という形で受けている。米国の根底には体系的な偏見、人種差別、白人至上主義が存在し、それは建国当時から変わることなく、そして未だに償いを行うことなく今日まで続いている」

「奴隷がこの国を築いた」

「この国の農業、大工、石工、鍛冶屋、音楽家を担ったのは奴隷やその子孫だ。ジェームズタウンからニューオーリンズ、ワシントンまで、さまざまな都市を建設したのもベンジャミン・バネカーを始めとする奴隷の子孫たちだ」 ベンジャミン・バネカー:
米国で最初の重要なアフリカ系科学者とされる人物。「黒人は劣った存在ではない」ことを身をもって証明し主張した事で知られる。ワシントンDCの都市計画にも関わったとされているが彼の業績の多くは誇張されすぎているという主張もある
「Forty acres and a mule (黒人に賠償しろ)」
「全てを渡せなどとは言わない、だがあなたの家族を豊かにしたのは私たちだ。南部のプランテーションの相続人から北部の銀行家、ニューイングランドの船主、建国の父、元大統領、現上院議員に至るまで、その富は奴隷によって築かれたものだ」 40エーカーとラバ1頭:
南北戦争後に解放されたアフリカ系アメリカ人の奴隷に対して約束された補償を意味する言葉。

南北戦争時、奴隷たちは奴隷制が廃止された暁には農地とするための40エーカーの土地と鍬代わりの1頭のラバが与えられると約束されていたが第7代アメリカ合衆国大統領アンドリュー・ジャクソンが反故にしてしまった。これによりアメリカ合衆国では解放奴隷に対する「破られた約束」の代名詞として知られている。



「奴隷がこの国を築いた」

「人々はリンカーンが奴隷を解放したなどと言う、ハリエット・タブマンやナット・ターナーやフレデリック・ダグラスという人たちがいたにも関わらず」 ハリエット・タブマン・デイヴィス:アメリカ合衆国の元黒人奴隷、奴隷解放運動家、女性解放運動家
ナット・ターナー:または単にナット、アメリカ合衆国の奴隷であり奴隷反乱の指導者
フレデリック・ダグラス:アメリカ合衆国メリーランド州出身の元奴隷、奴隷制度廃止運動家、新聞社主宰、政治家
「私たちを自由にできるのは私たちだけだ」

「解放は自由ではない。ジム・クロウ、隔離、公立学校のレッドライン、私たちを再び奴隷にする私立刑務所」

「私たちは何度もジューンティーンス(奴隷身分であった人々の解放を祝う連邦政府の祝日)を祝ってきた、しかし私たちが受け取るべき賠償は未払いのままだ」

「この国は奴隷制度の上に成り立っている。つまり奴隷がこの国を築いたということだ」 ジム=クロウ:
アメリカで差別された黒人を意味し、また黒人差別にもとづく黒人分離政策や黒人取締法、選挙権の制限などの制度そのものをジム=クロウ法とも言った

レッドライニング:
あるいは赤線引き、アメリカ合衆国において主に認識されている金融論の概念の1つであり、金融機関が低所得階層の黒人が居住する地域を融資リスクが高いとして赤線で囲み、融資対象から除外するなどして差別したとされる問題をいう。

その影響は教育にも及んでおり、住民の大半が融資を受けられない地域は当然のことながら発展せず、経済的困窮は学業成績と卒業率の低さに繋がり、教育格差がさらなる貧困を生むという悪循環により "世代を超えた低所得階層の固定化" を進めた。

現在米国の "成績の悪い公立学校" はこの20世紀に赤線を引かれた地域に集中していると言われている。

米国の私立刑務所:
米国は全世界の刑務所の収監者の5分の1を占めていると言われるほど囚人が多い、そのため国営の刑務所だけでは対応できず民営刑務所がその受け皿となっている。しかし民間刑務所の運営者は公共の安全よりも利益の最大化を優先するため、これらの囚人を連邦最低賃金未満で働かせるなど劣悪な環境に置いており『現代の奴隷制』などと批判されている。

服役するものの割合は圧倒的に黒人が多く、また黒人の犯罪者は白人の犯罪者よりも私立刑務所に入れられる可能性が高い
James Hance 「これが反白人主義? 人道主義の間違いだろ?」

Michael King 「もしかして君怒ってるの? この動画に真実でないことが1つでもあったかい?」

Rogue 「君が不快に思ってもそれはこの動画が "プロパガンダ" であることを意味しないんだが理解してる?」

Emi Jones ✨ 「反白人主義だってよw 被害者意識もここまで行くと笑えるな、この動画が語っていることは真実だよ」



Randy Allen 「アメリカの歴史が黒人の視点から語られることに何か問題が?
これを反白人主義だなんて、白人の被害者コンプレックスは恥ずかしいったりゃありゃしない…
これが不快なら見なければいいだろ、白人差別であるかのように振る舞うのはやめろ」

LEECHY! 「”白人至上主義と体系的な人種差別は悪である” と聞いて気分を害する人間がいるとしたら問題はその人間の方にあるよ笑」

Chris Thorpe-Tracey 「共有してくれてありがとう、実に素晴らしい動画だ。子供たちが理解できる方法で歴史の真実を見れるなんてなんと素晴らしいことだろう」



Reverend Matty (feat. Ludacris) 「ねぇ君大丈夫? 人と相談した方がいいんじゃない? 君の頭が心配だよ」

Chris Orbach 「HAHA、ほんとだよな、右翼の連中ってどれだけ自分たちがタフであるかを声高に自慢したがるのに、たかがカートゥーンにキレるくらいに心は繊細ってんだから笑えるわ」



Thomson 「正直これのどこが反白人主義なのか理解できない、ほぼ事実だったろ」

Globo Homeboy 「彼らにとって自分たちが嫌う歴史を学ぼうとする人間はアンチホワイトなのさ」

Dennykdobson 「ディズニーは完全に頭が狂った、あの会社が倒産することを願っている」



YAF 「」

pussy lovr 「これは現実であり正しい歴史だ、それにご立腹されるとは保守主義者は私を本当に驚かせてくれるね」
米国の白人声優 - スティーブ・ブラム 「私は白人だ。そして声優であり、おそらくこの番組に出演することは決してないだろう、そのこと自体はむしろ素晴らしい判断だ。 君のツイートはあからさまに人種差別的だ。政治的に正しい主張を悪とする君の主張は危険で分裂的だ。私は全力でDisney+を支持する」

米国のユダヤ系声優 - サム・リーゲル 「私はこの番組に出演させてもらったよ! このエピソードは私のキャリアの中でも最高の栄誉の1つだ」

近年米国では黒人キャラクターの声優は黒人でなければならないという風潮があり、登場人物の大半が黒人である『The Proud Family: Louder And Prouder (全力!プラウドファミリー)』の声優は黒人が大半を占めている




43doubloons 「私はこのビデオの中に反白人主義に該当する部分は何も見るけることができなかった。文字通り何一つだ」

Chad 「こんなのどう見たって "woke" 連中のプロパガンダだろ」

Mr.Bandemic 「反白人主義じゃなくてただの "本当の歴史" では?」

Billy Procida (any) 「この動画の何が真実でないというの? 正直困惑している、誰か教えてくれ」 woke/ウォーク:
"目覚める" を意味する "wake" の過去・過去分詞形。最近では社会的不公正/人種差別/性差別などの問題に "目覚めた人"、"政治的に覚醒した人" といった意味合いで使われる。



Grady Booch 「この動画の主張のどこが間違っているというのだ?
どうぞ遠慮なくおっしゃってくださいな、いつまでも待ちますよ?」

👾Rani Timekey Baker, Noise Channel $400C-$400F 「The Proud Familyの動画はどれを見ても素晴らしいの一言だ。
共有してくれてありがとうよこの惨めな社会のゴミ野郎、そのまま永遠に泣き言を言い続けるがいい、どうせ誰もお前のことなんて気にしやしない」



Katelyn Burns 「あなたがどんな思想を持っていようと "事実" は君を気遣ってくれたりしないのよ?」

Dead Homies 「この動画のどこに嘘がある? 自分たちの行いに対する責任を受け入れることがなぜそんなにも難しい、 本当に白人至上主義者は必死だな、この国を作った残虐行為をもはや隠すことができないと恐れてもみ消すことに必死になっている…」

Corey Richardson: 「不正確な情報がどこにあると? アフリカ系アメリカ人奴隷の無料労働力にる3世紀にわたる資本の蓄積なしに、19世紀のアメリカの驚異的な経済成長は成し得なかった。 事実に基づいて黒人を支持することは、反白人であることを意味しない」



Vaush 「歴史的正確性が反白人主義扱いされるだなんて信じられない」

The Cryptoblican 「許しがたいプロパガンダだ。一体どうしたらこれを正しい歴史などと受け入れらるというのだ。こんなものはただの政治活動だ。確かにこの国は奴隷制によって成り立った部分がある。奴隷制は私たちの歴史の中でも重要な位置を占めている。だがそれはとっくに廃止されたものであり、今の産業、今のアメリカはマイノリティだけで作られたものではない。アメリカはマイノリティのおかげで作られたなど誇張にもほどがある」



左:子犬の映画を観ようとしただけの子供



woke/ウォーク:
"目覚める" を意味する "wake" の過去・過去分詞形。最近では社会的不公正/人種差別/性差別などの問題に "目覚めた人"、"政治的に覚醒した人" といった意味合いで使われる。

>アジェンダ:
日本では「取り組むべき検討課題」や「行動計画」のように訳されているが「その人が広めたい自分が正しいと思っている思想」という意味もある